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26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 15 22 04.00 ID aICqBPyB0 『エックス……』 北極の端。 戦闘終了から三時間後。エックスを迎えに来たヘリが着陸し、回転翼を回す。 ヘリの乗務員が救急キットやら、エネルギータンクをてきぱきと設置し、仮設のテント型待機所を作った。 エックスに声をかけるのは、その設備の一つである無線からだ。 「アイちゃん………」 『エックス。大体の話は、戦闘中の無線で把握している……その、なんだ……』 声の主、ライトは言葉を紡ぎづらい。 『彼女は……何者かの手によって、イレギュラーにされてしまったんだな………』 「その前に……人間が先にアイちゃんに酷い事をした……!! そうだろ!?」 エックスは自身の沈黙を、大声で破った。 『あ、あぁ……その事については、本部に問い合わせてる。ケイン博士も尽力をつくしてくれるそうだ』 エックスの怒りに、ライトの声は沈痛なものになった。 『その、彼女なんだが……彼女から、妙なチップを確認してな』 「…………………」 興味無いとばかりに、またも沈黙するエックス。 『どうも、まとも思考を分断したり、遮断したりする物らしくて……』 ライトは、気にせず続ける。喋るしか、何もないというのが本当のところなのだろうが。 『<怒り>と<憎しみ>のプログラムを解除する物でも、あるらしいんだ』 「まさか……」 『もともとは、極地基地の人間が彼女に暗い闇を植えつけたのだろう。だが、しかし……』 「アイちゃんから聞いたのは、『至極まともな事』を言ってるレプリロイドだと思ったけど?」 エックスらしくなく皮肉げに言った。 至極まともな事――薄汚い人間に復讐する事という事だろう。 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 15 39 20.77 ID aICqBPyB0 『そんな、エックス………』 ライトが悲しげに呟いた。 「はっきり言えば、ボクだってそのレプリロイドに賛同したいぐらいだ!」 エックスは、自分のやりきれない思いをライトにぶつけた。 「あんた達みたいに、小さな女の子によってたかって乱暴する奴らに尽くすぐらいならね!!」 「だいたい――」 『………グスッ………ヒック……そんな事……言わないでよぉ……ヒック……』 エックスの主張を妨げたのは、ライトのすすり泣く声だった。 「は、博士?」 エックスは怒鳴るのをやめ、落ち着きが無くなる。 『ひどいよぉ……そんな事……グスッ……いわれたらぁ………』 「あ、いや、その確かに……博士は悪くないですよね……その他の人間だって」 少し不本意な意見ではあるが、博士を取り持つエックス。 『ちゃんと説明してるのにぃ……ヒック………わたしだってぇ』 「ごめんなさい! ごめんなさい! ほら、ブーブーですよ! 泣くのはやめてくださぁい!」 映像通信では無いのだが、エックスはどこからか自動車の玩具を取り出し、自らの手のひらで動かした。 「落ち着きましたか? ボクは落ち着きました」 『すまん。取り乱した』 半時間ほどエックスは、泣き出すライトと格闘して、やっと勝利を収めた。 「チップの話を聞きましょう。それが本当なら、そのレプリロイドも許せない」 心を入れ替えエックスは険しい顔をし、虚空を睨んだ。 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 16 08 52.69 ID aICqBPyB0 『チップの形は、Σの文字に似た型でな。本部に検証を急がせているが、とにかく非合法の物であるのは確かだ』 シグマ。一瞬、何かがよぎったがエックスは気にしなかった。 「それで、みんなを操っていると……ヴァヴァもかな…………」 エックスは、この世界のどこかに居る同僚を思い出した。 『解らん。だが、高速道路の事件でも、すべてのイレギュラーにこのチップを確認した』 「という事は……解決しなければならない事は二つあるんですね」 エックスは玩具の自動車を放り投げ、無線に向き合う。 「アイちゃんに酷い事をした連中の処分――こちらは博士に任せます……本当は自分でやりたいけど」 『あぁ、任された』 ライトは厳粛に、その願いを聞き遂げた。 「もう一つは、チップの真意を緑のレプリロイドに聞く事」 『あぁ』 「ボクは、まだアイちゃんに声をかけておきながら、チップを使って操る意味が解りませんが――」 女性にも見える中世的なエックスの顔が、大きな決意に染まる。 「人間だって良い人はいる。それを皆殺しにするなんて酷い事は、ボクがさせません」 『エックス……』 「とにかく、本部に帰ります。――もう、泣かないで下さいね?」 エックスは子供にするような笑いを浮かべ、言う。 『…………バーカ』 ライトもふてくされながらも、どこか笑うような響きのある答えをした。 ヘリに乗り込むエックスの背に、ライトの独り言がテントに響く。 『一つ、疑問がある。情報部はアイシー・ペンギーゴが第13極地部隊の隊長を殺したと報告した』 『だが話によれば、実際に奴を殺したの緑のボディのイレギュラーだ』 『別に……それがどうこうって訳では無いんだが。どうも……」 46 名前:Irregular s Elegy[] 投稿日:2006/10/07(土) 16 40 48.63 ID aICqBPyB0 北極の海を逆戻り。 エックスはハチ型ヘリに揺れ、冷たい北極が小さくなるのを眺めている。 迎えに来たヘリは三機。エックスは三号機に搭乗していた。 残りのヘリは護衛の意味とEタンクなどの物資が積まれている。 「それ、なんですか?」 ヘリのパイロットが、エックスが弄ぶ何かを見止め、声をかけた。 正方形の小さなチップ。ペンギーゴの記憶と記録、そして彼女自身だ。 「お守りです」 エックスは遠景から顔をそらさず、短く答えた。 「お噂は聞いています、エックスさん。B級でありながら、すごい活躍だとか」 「どう……でしょう? 活躍どころか、取り返しの付かないものを失ってると思いますが」 北極の海を抜け、大陸に差し掛かる辺りでまたも声をかけてきたパイロットに、エックスは自嘲するように言った。 「謙遜なんかしないで下さい。俺、エックスさんに感謝がしたいんです」 後半の部分は聞き取れなかったのか、パイロットのレプリロイドは朗らかに感謝の意を述べた。 「感謝、ですか……?」 エックスは予期せぬ言葉に目を白黒させながら、返答する。 「えぇ、高速の事件ですよ。あそこに俺の一人娘が居ましてね。あの駐車場でエックスさんが撃退しなければ、娘が居る道路までイレギュラーが来たって言うじゃありませんか」 「は、はぁ……」 撃退したのはゼロではないだろうか、とエックスは頭をよぎるが、パイロットの口は止まらない。 「家内を戦争で失っていましてね。俺にとって、娘はかけがえのない大切なレプリロイドなんです」 「そう……ですか」 かけがえのない、という所でエックスは身を引き裂かれる思いをした。 ヴァヴァ、ペンギーゴ。彼女達は何故、自分の敵になるのか。 「心から感謝します。エックスさん」 パイロットは操縦してる身でありながら、コクピットでお辞儀をした。 47 名前:Irregular s Elegy[] 投稿日:2006/10/07(土) 17 07 55.52 ID aICqBPyB0 ヘリのルートは、森林の上を通過する形になっていた。 ロボット工学が進む現代に、今だ残る大自然。多種多様な木々と緩やかなカーブを描く川が美しい。 「Aランクも夢じゃないですよ――おっと通信」 パイロットは後ろのエックスに微笑みかけながら言い、操縦席の無線を受けた。 『三号機、聞こえるか』 「感度良好。おや、これはケイン博士。いかがいたしました?」 老体でありながら、威厳を全く損なう事のない声。険しい顔をしたケイン博士が映像通信に出た。 『諸君らの真下にある森林で問題が発生した』 針葉樹などの大木による緑の絨毯が地平線まで続く。 『どうやら森林を捜索していた部隊が遭難したらしい』 無線を良く聴く為、エックスは操縦席に身体をさし入れた。 『連絡が全く取れない状況で、本部は非常に困惑している。エックス君を向かわせてくれ』 「ご冗談でしょう? エックスさんは怪我をした状態で、その本部に帰投するんですから」 パイロットのレプリロイドは、少し憤慨したように反論した。 行きのヘリとオペレーターに比べ、かなり感情が豊かなレプリロイドである。 「ケイン博士」 エックスが声をあげた。 『怪我は北極の所であらかた修理したな。どうだろうか?』 「えぇ、問題ありません。部隊が遭難してるんですね」 エックスは両肩を竦め、青いボディを晒した。 『救助班を編成するにはイレギュラー事件も重なり、かなりの遅れがでている』 「行きましょう。ボクは構いません」 エックスは頷いた。パイロットは何かを言おうとしたが、結局、言葉としては出なかった。 『すまん。無理を言うつもりはないのだが』 表情の変わらないケインが言う。エックスは険しい表情しか見た事が無い。 「そうですか……解りました。全機、問題発生現場までルートを変更」 パイロットは諦め、機体を右方向に旋回させた。 51 名前:Irregular s Elegy[] 投稿日:2006/10/07(土) 17 38 45.46 ID aICqBPyB0 「良いんですよ」 疑問気に見上げるパイロットに、エックスは笑みを返した。 ローターを鳴り響かせ、本部のルートを反れる森林の奥に向かう三機のヘリ。 『ここら辺だな』 巨大な滝を抜け、真下に熱帯林を控える所で二号機からの通信が入る。 『現場付近に到着』 先行していた一号機が前進を停止し、三機共にその場でホバリングする。 『探すったって、どこから――』 一号機の愚痴は、乱入した緊急通信によって遮られた。 『た、助けてくれ!! イレギュラーが……クソっ!』 切羽詰った声が、操縦席に響く。 「調査班か!! おい、大丈夫か!?」 『俺達………捜索隊は、洞窟付近の草原に……早く』 パイロットの声が聞こえないのか、遭難者は自分等の居場所を苦しげに呟く。 「急ぎましょう!」 ブツンと鈍い音を立て切れる通信に、エックスは焦った声で叱咤した。 三機は高度を下げ、慌ててその草原とやらに発進する。速度を上げて突き進むハチの影。 すぐにその草原というのは確認できた。 山を抉る洞窟の前に、大きく開ける草原。手付かずの遺跡の痕跡が、黄緑の広場に散らばっている。 『攻撃を受けている様子は無いが……』一号機が呟く。 『辺りを捜索――っ!?』 「遭難者は無事でしょうか……」 エックスは心配げに、パイロットに問いかけた。 「大丈夫ですって、いざとなったらエックスさんが――」 『三号機!! 高度を上げろ!!』 パイロットの言葉を絶叫で遮断した二号機は、空中で爆発し、破片と炎で草原を真っ赤に染めた。 57 名前:Irregular s Elegy[] 投稿日:2006/10/07(土) 18 07 21.53 ID aICqBPyB0 突然の事態に、驚く三号機の二人。 『――こいつは! 三号機、直ぐに――』 一号機は三号機に注意を促し、そして下方から飛来した『棘』に貫かれた。 貫通し、一瞬だけ全ての動きが止まるヘリ。遅れて爆発しながら重力に引かれ、二号機と同じ運命を辿った。 「な、なにが………」 『間抜けがノコノコやってきた! 馬鹿を引き連れ、やってきた! いやっほう!!』 呆然とするエックスに、緊急通信がかかる。 『救助の通信をしたのは、この俺様さ! 天才的な俺様さ! きゃっほう!』 『第9レンジャー部隊所属、スティング・カメリーオを確認』 『あれあれ、何か悩んでる? お悩みかい? だが、安心しな――』 洞窟から、歩んでくるレプリロイド。その姿はカメレオンの様をしていた。 『死んだら、全て解決するぜぇ!! いっーやっほう!!』 カメリーオは予備動作無しに跳躍し、なんとヘリの操縦席に張り付いた。 「こんちは!!」 左右非対称に回す両目を持つメットが、フロントガラスいっぱいに広がる。 濃緑のカラーのボディの下に、機嫌良く揺れる尻尾。その尻尾の先には無数の棘があり、これでヘリを撃墜したのだろう。 「エックスさん、降りて!!」 前に居るパイロットが叫ぶ。 「え!? あ、あなたは!?」 「俺は大丈夫です! ヘリのパイロットのプロですよ? さぁ、先に下りて!!」 エックスの疑問の声にこの状況でも笑いかけ、レプリロイドは機体を斜めに揺らした。 急激に傾く機体。エックスは足元を取られ、機体から身を投げ出される。――数メートルの落下。 「パイロットさん!?」 落下し、地面と接触と同時に回転しながら止まるエックス。 エックスの問いは、三号機の爆破で答えられた。 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 19 24 34.16 ID aICqBPyB0 機体の破片が散乱し、全てが分解。 火炎と一緒に、焼け焦げたヘリとパイロットの残骸が草原に降り注いだ。 「………なんて酷い事を!」 先ほどまで喋っていたパイロットを思い出し、エックスは空に向かって怒鳴った。 「はーい!!」 能天気な声と共に、濃緑でカラーしたレプリロイドが降ってきた。 「やっほー、元気ー?」 「ふざけないでください!!」 一喝し、カメリーオの馬鹿にした挨拶を一蹴した。 「あーあー、これ? 俺様の戦果の事? 仕方ないじゃないか、君と二人きりになりたかったんだからさぁ!!」 戦闘用の腕がカメレオンのメットが取り、普通のレプリロイドよりかはボケた感じのする少女の顔が現れる。 「きゃー言っちゃった、言っちゃった!」 ニヤリでは無く、意外にも可愛らしくニンマリとしながらカメリーオははしゃぐ。 それと一緒に、髪型のポリシーなのか右だけにある小さな三つ網が揺れた。 「は、はい?」 意味が解らず、この状況の中でエックスは困惑する。 「俺様ことボクは、エックス君。君に用があったのだ!! いやっほう!」 三つ網と尻尾が揺れる。カメリーオは、倒れるエックスを見下した体勢から、飛び跳ねながら踊った。 着地から、身体を地面に引き剥がす事が出来ないエックス。下手に動けば、どうなるのであろうか。 「ボクことワタシは、第9レンジャー部隊! きっての実力者!!」 三つ網が揺れる。 「なのに本部はこう言った! 泣き出すワタシに、ハンター組織はこう言った!」 踊るのをやめ、カメリーオは大人になれない顔を近づける。 「野心家で毒舌! 狡猾な性格! 人望が薄い嫌われ者! 隊長になる資格は無いってさ! ひゃっほい!」 「自分を評価しなかったハンター組織へ復讐するために、イレギュラーになったと?」 自分にある喜劇を話したいのか、悲劇を話したいのか解らないカメリーオにエックスは疑問をぶつける。 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 20 32 46.24 ID aICqBPyB0 「そういう事さ! よくある事さ! いつだって! 誰だって!」 時計の振り子のように、揺れる小さな三つ網と武器である尻尾。 「ありません!! ボクに用があるなら、ボクだけ呼べばいいじゃないですか!!」 「憎むべき組織!! 憎むべき隊長!! こいつらには、一泡ふかせなければならないね!! だよね!」 エックスの怒れる顔から離すと、またも踊りだすカメリーオ。 「そのためには、エックス!! 君が、必要だい!! 必要不可欠なんだい!!」 踊りの最中で、カメリーオは回転し、同時に尻尾を振り薙ぐ。 ボディに引かれる尻尾。その先から無数の棘――カメレオンスティングが発射された。 エックスは地面を蹴り上げ、慌てて伏せの体勢から飛び上がる。 高速で飛来した緑に光る棘は、地面を虚しく貫いた。 エックスは跳びながら射撃。カメリーオの頭部に向けるが、カメリーオも逸早く跳び下がっていた。 「本部から評価されている、お前を殺せば!! 本部も納得!! 納得した本部を、俺様が壊滅!!」 遺跡の一部であった柱だけの建造物に逃げ込んだカメリーオが、叫びながら射撃。 「一人称を定着して下さい!!」 間合いを取る為、カメリーオから離れるエックスが、それを撃ち落としながら叫んだ。 「ちょっと傷ついた!! ボクの涙の分だけ、死ね!!」 傷ついたといいながら、微笑むカメリーオはカメレオンスティングを草原に撒く。 矢尻状に飛ぶ棘を、エックスはバスターを連射し、軽々と全てを弾く。 「これでレンジャー部隊? なんだか手ごたえが無い気が……」 呟くエックス。またも急接近する凶器をエネルギー弾が弾いた。 弾いたそばから、棘が降りかかる。 エックスは急旋回し、目標を失い地面に刺さるスティングを無視して、カメリーオに向かって走った。 数百メートルの距離を駆けるエックス。撒かれるスティングはジグザグに走行し、いとも簡単に避けた。 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21 09 03.79 ID aICqBPyB0 「うわぁ、愛の突進だ!!」 カメリーオは飛び上がり、立ち位置から離れようとするが、もう遅い。 エックスは、ダッシュ中にチャージされたバスターをカメリーオに向け、放つ。 遺跡の柱も爆散させながらも、エネルギー弾は突き進み、カメリーオのボディに当たった。 「……いたいいたい」 カメリーオは吹き飛ばされ、地面に転がる。 「こんなはずじゃ………マンドリラーの姐さーん!!」 脇腹の被弾箇所に手を当てながら、カメリーオは助けを呼んだ。 「馬鹿が……自分で殺ると言っておきながら。とことん使えん奴だ」 不機嫌な声が聞こえたと、意識する前にエックスはカメリーオから離れた。 何かが降り注ぎ、辺りを爆撃する。 吹き上がる土くれ、捲れあがる地表。 エックスは我武者羅に逃げる。 「面倒だから、早めにカタを付けるぞ。恨むな、エックス」 ハスキーな声がかかり、大きな人影が現れる。 『第17部隊所属特A級ハンター、スパーク・マンドリラーを確認』 ピンク色の電撃を両腕に纏いながら、突き進むレプリロイド。 マンドリル型のイレギュラーが、同僚のエックスに向かってエレクトリックスパークを放った。 「お姉さん――ぐっ!!」 雷の球体は、反れる事無くエックスに真っ直ぐ飛び。驚愕していたエックスに直撃した。 『機体異常を報告。ボディ、動作不能。再活動まで――無線サービスダウン』 「簡単だったな。面倒じゃなくて良かった」 満足したのか、マンドリラーの胸部部分が開き、中からピンクの長髪で片目を隠した女性が現れる。 「森林は大嫌いだ……暑くて面倒だからな。クーラーの効く発電所に戻りたい」 継続して雷が纏う青いボディを見つめながら、マンドリラーは右手で自らの顔を扇いだ。 148 名前:Irregular’s Elegy[] 投稿日:2006/10/07(土) 21 40 34.76 ID aICqBPyB0 「おなかが減ったから、電気だ。――おい、使えない奴。電気だ」 「えぇ!? ここ、熱帯雨林!! 電気なんか、ねぇ!! ……………な、ないですよ!!」 こちらも余波で倒れていたカメリーオが、飛び跳ねながら抗議する。 「本当に使えない……暑い」 マンドリラーは失望したように言い放ち、扇がない腕でボディを探ると、団扇を取り出した。 「死んではないな。だが、悪いがここをお前を打ち倒せと命令を受けた」 マンドリラーがボディの両腕に力をこめ、エレクトリックスパークを溜める。 「弟のような奴だったが、それ以前に私は17部隊のレプリロイドだからな」 特に感情のこもらない顔で、マンドリラーは言った。 「さらばだ」 「待ちな」 突然、上空からかけられた声に、凍ったように動作を急停止するマンドリラー。 マンドリラーが空を見上げる前に、何かのタンクが投げつけられる。名称には『液体窒素』と表記されていた。 やっ、とマンドリラーがらしくなく小さく悲鳴をあげるまえに、上からのバスターがタンクを貫通。 そして、物理的に凍る。 「うぉぉぉ!! やっぱり凍った!!」 『バラストタンク、オイルタンク、共に凍結。動作不可能』 「黙れ! そんな事は解っているんだ! 馬鹿AIめ!」 ガチャガチャと操縦桿を振り回すが、マンドリラーのボディは微動だにしない。 「二対一とか、卑怯だぜ? イレギュラーさんよ」 混乱するマンドリラーを馬鹿にした声が、空から降りた。 「お前は…………ゼロ!?」 凍りつき、指一本すら動かせないボディに入る少女が乱入者の名を叫んだ。 『動作不可能』 「黙れ!!」 叫ぶ、マンドリラー。だが、ゼロに遅れ降り立った鷲型のレプリロイドの姿にまたも凍りついた。 170 名前:Irregular’s Elegy[] 投稿日:2006/10/07(土) 22 19 56.28 ID aICqBPyB0 「もう、やめてやってくれ。マンドリラー、カメリーオ」 『第7空挺部隊元隊長、ストーム・イーグリードを確認』 羽ばたきながら、地面に降下したレプリロイド。 ワシの形のメットの下にある藍色をしたポニーテールが風に揺れ、金色の二つの瞳が悲嘆に揺れた。 「イーグリード!! 貴様!!」 マンドリラーが尚も操縦桿を振り回しながら、激しく詰問する。 「――デスログマーはどうした!? 与えられた計画は!?」 疑問を目前のイーグリードに叩きつけるが、その本人は地面にうつむき答えない。 その態度がマンドリラーの怒りを誘い、操縦桿を更に動かした。 「なるほど……そうか。貴様等は友人関係だったな!」 合点がいったのか、マンドリラーは勝ち誇ったように、自分の推理を叫んだ。 「ゼロめ!! どこまでも、私らの邪魔をしおって!!」 「おいおい。俺が悪いのかよ……」 腕を組み突っ立つゼロが呆れたように呟いた。 「たぶらかし、そちら側に引き込むとは――ふざけおって!!」 怒り狂ったマンドリラーは、団扇を二人に投げつけるが、形状のせいか届かない。 「女が女をたぶらかして、何が楽しいんだよ。たぶらかすなら………なぁ?」 意味ありげに笑い、顔を倒れるエックスに向ける。 「ゼロ……」 感電から、若干復活したエックスが苦しげに答える。 「無事かよ、お人よし。……全く無茶しやがって。俺がいなきゃ駄目だな、お前は」 流れる長髪をかき上げながら、ゼロはニヤリとした。 「ボクを忘れないで!! といいながら、暗殺!!」 事態を伺っていたカメリーオが、飛びながら緑に光る棘を発射した。 高速の凶器。それら全てが、巻き上がる竜巻に吹き飛ばされた。 「弱点なのに………ブーメルさんみたいに、うまく暗殺できないね!! だね!!」 188 名前:Irregular s Elegy[] 投稿日:2006/10/07(土) 22 51 53.59 ID aICqBPyB0 「やめな、カメレオン。俺は容赦しないぜ?」 「まだ、メットの舌って攻撃があるよ!! でも、やめる!! ………や、やめます!!」 事の渦中にいる4名から離れ、倒壊していない遺跡の柱に張り付くカメリーオ。 それに向け、ゼロは笑いながらバスターの照準を合わせた。 「殺れ、カメリーオ!! 死ぬまで、攻撃しろ!! 動けぬ私の代わりに!!」 『動作不能』 「何故だ!!」 操縦桿と無線と格闘するマンドリラーは気付かない。 自分の顔を。自分の身体を。そして、この大草原を覆う黒い影。 「ぬにに!! 姐さん!! 姐さん!!」 「何だ、電波!! 私は忙しい――」 マンドリラーは、辺りが薄暗くなっている事にやっと気付く。 慌てて胸のスイッチを押し、ボディに並ぶライトを光らせた。 ペカペカと、赤、青、黄に移り変わる景色の真上。 ゼロが勝ち誇ったように、右手の人差し指を挙げた。 「お前の言ってた奴だよ。これ見て、帰りなダイナモ女」 旗艦デスログマーがその常識を超えた巨大さで、全てを覆い隠していた。 エックスが驚く。マンドリラーが、悔しげに唸る。 突風に揺れるポニーテールを抑える、イーグーリードはずっと悲しげだった。 唸りにも聞こえる突風の中で、舌打ち。 カメリーオだけが、普段の姿とは思えぬ険しい顔し、本当に忌々しげに舌を打った。 「どうするよ、スパーク・マンドリラー。まだ、やるのか?」 ゼロの背中に、降下してきたデスログマーのハッチが垂れ下がる。 イーグーリードは、悲しげにマンドリラーを見ながら、エックスを抱き上げた。 200 名前:Irregular s Elegy[] 投稿日:2006/10/07(土) 23 21 21.64 ID aICqBPyB0 「………行け。どこへでも……クソッ、忌々しい私のボディ」 首を逸らし、ふてくされるようにマンドリラーは吐き捨てた。 「では、お言葉に甘えて」 その言葉に満足したゼロは、いち早くハッチに乗り込む。 「マンドリラー……私は」 エックスを抱きかかえるイーグーリードは、未練ある顔でマンドリラーに声をかけた。 「覚えていろ」 そんなイーグリードに気にせず、短く怨嗟の言葉を紡ぐ。 「今度会ったときは、私の電気がお前の神経回路を犯しつくす」 マンドリラーの侮蔑は、イーグーリードを深く傷つけた。 「機械に生まれた事を後悔しながら、死ね。イーグーリード……裏切り者め」 最期の呪いの言葉を背中に受けながら、イーグーリードは段々と上昇するハッチに身を入れた。 「いや、助かったなぁ。エックス、イーグリードに感謝しておけよ? あと俺にもな」 高度2万メートルの世界。旗艦デスログマーは、夜の闇を悠然と突き進む。 「ありがと、ゼロ。イーグリードさんも、どうもありがとうございます」 中にある遊覧室で、三人は円形のテーブルをソファで囲んでいた。 エックスは、ふてぶてしく寝転びながらクッキーを齧るゼロに微笑んだ。 エックスの礼に、イーグリードは言葉にはせず、右手を挙げて答えた。 「ゼロ………」 イレギュラーのはずの、イーグリード。それが、何故かゼロの仲間になっている。 エックスは説明を求めるように、ゼロに視線を向けた。 「ん? あぁ、イーグリードの事か?」 ゼロはその本人の目の前だと言うのに、説明しようとする。 「俺とイーグリードは親友。それだけさ」 寝転び天井を見るゼロは、脚を組み替えながら、簡単に答えた。
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マインブロックス マインクラフトの2D版の様なかんじです キューブクリエイター3D かなりやり込み様素あり [GO http //www.arcsystemworks.jp/arcstyle/cubecreator3d/] テラリア 戦闘重視の横スクロール Gunscape 海外でかなり人気がある模様
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ロックマンエグゼ3 発売日 2002年12月26日 ジャンル データアクションRPG ロックマンエグゼ3は株式会社カプコンから発売されたロックマンエグゼシリーズの第3作目。 別バージョンにあたるBLACK版は3ヶ月後に発売された。 攻略情報 シナリオ攻略 クリア後要素 マップ スタイルチェンジ ナビカスタマイザー 各種アイテムリスト バトルチップ プログラムアドバンス ウイルス ボス 依頼掲示板
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【名前】 フォルテクロスロックマン 【読み方】 ふぉるてくろすろっくまん 【登場作品】 ゲーム:『5』『5DS』『6』アニメ:『光と闇の遺産』 【詳細】 ロックマンがフォルテの力を得た姿。ソウルユニゾンやクロスシステムとも違う変身形態。 初登場は『エグゼ5』。『エグゼ5DS』と『エグゼ6』でも登場。 アニメ『ロックマンエグゼ Stream』の劇場版 来場者の特典の改造カードの「フォルテクロスロックマン」をカードeリーダーで読み込ませ、改造カードの効果をONにした場合に使用が可能になる。 改造カードが使えない『5DS』では、「フォルテマーク」(フォルテSPを倒した証)のある『5』をWスロットインする事で使用可能。 「Wii U」のバーチャルコンソールでも改造カードは使えないが、公式が用意した裏技があり、メニュー画面から「つうしん」を選択すると改造カードを読み込んだ状態になり、序盤から使用可能。 通信対戦では「FCロックマン」と表示される。 一方、劇場版と漫画版では文字通りフォルテと融合してこの姿に変身する。 使用しているバージョンごとに能力が異なるという珍しい特性を持っており、『5』と『5DS』ではそれに対応してカラーリングも異なっている。ブルース版が本家準拠のゴールドで、カーネル版がゲームオリジナルのシルバー。 残念ながら『6』では外見が変更されないが、これは同作で導入された「獣化」との兼ね合いか、もしくは、「ゲームソフトの容量が限界だった為にグラフィックデータを入れれなかったから」とも言われている。 公式からは何も発表がないので、詳細は不明(『アドバンスドコレクション』の際のインタビューでもエグゼ6のフォルテクロスロックマンを意図的に当時のままにしたことが言及されている程度)。 改造カードの「フォルテクロスロックマン」をONにすると、共通の効果としてバスターがトリプルバスターに変化し、フォルダに組み込めるメガクラスチップが2枚減少する。 更にブルース版/グレイガ版では、チャージショットがシューティングバスターに変化し、HPが+200され、スーパーアーマーの能力を得る。 対するカーネル版/ファルザー版では、チャージショットがヘルズローリングに変化、HPが+20%され、フロートシューズの能力を得る。 どちらのチャージショットもバスターのアタックレベルで攻撃力が決まる為、シューティングバスターの攻撃力はフォルテより遥かに劣る。 一方のヘルズローリングは、ヘルズローリングが上から落下してくるタイムラグこそあるものの、敵に当たるとバトルチップで攻撃したのと同じ効果がある。 無敵状態が発生しない仰け反り効果もそのまま。 もちろん、どちらもバスターアップで攻撃力が上げられることを忘れないように。 特にヘルズローリングは、アタックレベルを10まで上げると3ヒットで攻撃力300と、単体のチップでは中々 出せない攻撃力になる。なんか、通常カラー版が不遇な気が…… しかし、対人戦では一転してシルバーの採用が見送られる場合が多い。 『5』以降はナビカスや改造カードのバグ効果を利用し、穴を意図的に発生させる行動が非常に目立つためである。 シルバーの溜め撃ちのヘルズローリングは穴パネルの上で消滅するため、全くといっていいほど無力と化す。 穴パネルが無くとも、対人相手では全弾ヒットはまず狙えない。 また、この改造カードを所持しているプレイヤーは劇場版 前売特典の通販で劇場公開エディションとして先行販売された『ロックマンエグゼ5 チームオブカーネル』に同梱されていた「フォルテXX」を所持していることも多く、性能が似ていたこともあり、こちらを愛用するケースも多く見られた(*1)。 一方のゴールドの溜め撃ちのシューティングバスターは、地形を無視して縦3列に連射する為、対人戦においてダメージを稼ぎやすい攻撃となっている。 なお、フォルテクロスロックマンの攻撃の中で最も用いられるのが「トリプルバスター」である。 「シューティングバスター」と同様に縦3列を攻撃する単発の射撃の為、非常に応用が利く。例えば『5』であれば、レッドフルーツ2を発生させた直後に真ん中の列からトリプルバスターを撃ち込めば、手軽に無敵状態となれる。善・悪問わず「逃げ」戦法では非常に強力な戦法。 加えて、トリプルバスターは目の前の敵には3ヒットするという強力な特性を持つ。相手の動きを封じた後、ナビカスで攻撃力を最大まで上げたトリプルバスターでダメージをごっそりと稼ぐ戦法も強力。 上記のように優秀な効果だが、これ1枚で改造カードの容量がほぼMAXになってしまうため、実質これ一つしか使えなくなる。 他にも優秀な改造カードの色々な組み合わせがある為、通信対戦では使いにくい。 『5』では、このカードを使用した状態で、シナリオの終盤以降に「オラン島エリア3」の特定の場所に行くと、本物のフォルテが現れるイベントが発生(*2)。 見事彼に勝利すると、その後は隠しエリアの「ネビュラホールエリア4」の特定の場所で本物のフォルテがリベンジを挑んでくるイベントが発生する。 『6』では改造カードの「フォルテBX」を用いれば、ロックマンの外見は変化しないが、溜め撃ちがシューティングバスターに変化する。 こちらはメガフォルダ-2のデメリットやHPの強化が無い代わりに、アーマー・エア・フロートの3点パックとBボタンでトリプルバスター、溜め撃ちシューティングバスター付。 【アニメ】 劇場版『光と闇の遺産』で登場。時系列は『Stream』の中盤。 『Stream』第2話にて、フォルテは地球を滅ぼそうとする地球外ネットナビの「デューオ」を倒すためロックマンとブルースが持つ「究極プログラム」を奪おうとするも、デューオの側近ナビのスラーに妨害され、裏電脳世界に叩き落される。 そして、『AXESS』最終話で熱斗たちに敗れ、劇場版にて裏電脳世界でネビュラグレイと一体化したDr.リーガルに洗脳されたフォルテがロックマンと遭遇し、戦いの中で正気を取り戻し、自分が忌み嫌う人間であるリーガルに操られたことに激怒し、彼に復讐せんとする。 ロックマンとフォルテは共にネビュラグレイに挑むも、最終進化を目前としたネビュラグレイには手も足も出ずに二人まとめて拘束され、データを分解されてネビュラグレイに取り込まれそうになる(事実上はデリートされようとしていた)。 このままでは世界が終わると悟ったロックマンは最後の賭けとして自身の究極プログラムを取り込むようフォルテに申し出、フォルテはそれを承諾。 しかし、フォルテはロックマンの究極プログラムを制御できず(*3)フォルテ自身の意図しない形での究極プログラムの融合体(フォルテクロスロックマン)が誕生する。 その実力は攻防ともに圧倒的で、ネビュラグレイに拳で握られてもその拳を破壊する形で振りほどき、豪炎に包まれようとも無傷。 シューティングバスターの連射とヘルズローリング、そしてダークネスオーバーロードを放ちネビュラグレイを完膚なきまでに叩き伏せ勝利を収めた。 登場した直後はカラーはゴールドだったが、途中からシルバーに変わっている。 ネビュラグレイを撃破した後は力尽きて倒れ、リーガルに道連れにされかけるが、意識を取り戻しロックマンとフォルテに分離。 フォルテがロックマンをプラグアウト可能な領域に弾き飛ばし、自身はリーガルと共に消え去るが、裏電脳世界でネビュラグレイの姿をした(おそらくネビュラグレイ自体の残骸と思われる)強力なバグを手に入れ、『Stream』終盤にてパストトンネル内でスラーとのリベンジに挑む。 主人公とライバルキャラの合体という非常にロマンあふれる組み合わせの変身形態であり、次シリーズ『BEAST』の獣化に匹敵するか、それ以上の強さを持つ存在として描写されている。 ちなみに、『無印』のバグスタイル・今作のフォルテクロスロックマン・『BEAST』の獣化は、いずれも「光正」の要素が関わっている(*4)。 【漫画】 漫画家の鷹岬 諒氏が描いた漫画版でも登場する。 ゲットアビリティプログラム経由なので、フォルテの任意で変身を解除可能。 本編では、フォルテが持つ闇の力の破壊力とロックマンの持つ優しさや正義感から来る光(ユニゾン)の力でネビュラグレイを圧倒した。 その強さに加え、互いの意識が別々な事から常識にとらわれない思考が可能。強力無比だが、あまりの強さに体が耐え切れず自壊していく為、長期戦は不可能。 アニメ版と同じくオペレート不能で、自壊を食い止める為に熱斗がスロットインしたリカバリー300も受け付けていなかった。 一応、変身解除後はデリート寸前でも完全に回復する。 【各言語版での名称】 言語 名前 補足 日本語 フォルテクロスロックマン 英語 Bass Cross MegaMan Bass=フォルテ、MegaMan=ロックマン 中国語 繁体字 佛魯迪交錯洛克人 佛魯迪=フォルテ、洛克人=ロックマン 簡体字 佛鲁迪交错洛克人 佛鲁迪=フォルテ、洛克人=ロックマン
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81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 02 47 00.39 ID QKVImtFz0 ――北極。 流氷がところ狭しと並ぶ、北極の海。 エックスを含むイレギュラーハンターの精鋭が、機種の違うハチ型のヘリに揺られ海上を突き進む。 「表体感覚は無いが、見てるだけで寒そうな光景だ……」 ヘリ内のハンターの一人がボディを震わせ、ぽつりと言った。 「第13極地部隊か……この悪条件で戦い続ける奴等だ。相当な腕なんだろうな」 右隣のハンターが、感慨深げに呟く。 ヘリに搭乗しているハンターはパイロットを除き7名。 エックスは無感情にハンター等を眺める、弧を描く視線が最後の一人とぶつかった。 報告してきた少女だ。 視線が合った瞬間少女は、すぐさま逸らす。少女の表情には、疲れと居たたまれなさが浮かび、冷たい北極の光景がそれを映えさせた。 「到着まで、2分」 電子音を声色とするパイロットの警告が、待機スペースに鳴り響く。 その声に触発されたハンター達は身を引き締め、これから起こるであろう戦闘に心を向けた。 エックスだけは、違った意味での決意に表情が歪む。 「アイちゃん……大丈夫だよね」 「――あなたが大丈夫ですか?」 他のハンターは聞こえなかったようだが、少女は聞きとがめたらしく、険しい表情でエックスを睨んだ。 エックスはそれを無視し、外へと、極地基地に居るであろう仲間に思いを巡らす。 「到着まで、一分。各自、降下準備」 ハンター、少女、そしてエックス。 パイロットだけがなんの感情も思惑も無く、淡々と告げた。 ハチ型ヘリはイレギュラーの基地、極地基地の上空に迫る。 「――スタンバイ」 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 03 27 00.27 ID QKVImtFz0 エックスが降り立つ予定である極地基地。 そのドーム中央に、一つの私室が築きあげらていた。 「む……む……駄目だ、これ」 質素なその部屋で、小柄な少女が正面に鎮座する氷と格闘している。 「やっぱり……難しい……もっと良い氷……どっかにないかな……」 世界樹を模した氷の陶芸を眺め、少女が首を振って嘆息した。 ドームの天窓から差す陽光が、少女の白い面と樹を模した氷を照らす。 「ユグドラシル……我が手に……失敗……残念だな」 傍目から見れば、非の打つところが無い芸術の塊に見えるのだが、少女はお気に召さなかったらしい。 「へんしーん……ペンギン……ボディ……」 少女は、これもまた小さな腕を後頭部にかけ、メットを引き下ろした。 ペンギン型の頭部。彼女こそが元第13極地部隊の特A級ハンター、アイシー・ペンギーゴ。 「ショットガン……アイス……ババんと……」 メットに生えた嘴が、ペンギーゴの声に呼応して開かれる。 圧縮する空気の音。――嘴の中には、銃口ととれるものが備えられていた。 銃口は、今しがたまで作成されいた世界樹に―― 巨大な氷の芸術は、不思議な射出音と同時にバラバラとなって砕けた。 「芸術は……爆発……。火は……嫌いだけどね……」 キラキラと舞う氷の破片を視界に捕らえ続け、ペンギーゴは満足そうに頷く。 満足し、新たな陶芸をしようかと思案したペンギーゴに、音声だけの通信が入った。 「……何か? ……残念……わたし……多忙」 ペンギーゴは面倒臭そうに、それを受信する。 「黙るんだぁぁぁぁぁ!! 馬鹿ペンギン、オデは何度も通信したぁ!! なんで、通信にでねぇ!?」 通信先から、火山の噴火を思わす怒声が貫いた。直ぐにその声の主が解り、ペンギーゴは顔をしかめる。 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 03 29 01.54 ID QKVImtFz0 「なんだ……ハゲ……ゾウ……か。切るよ……」 本当に嫌なのか、渋い顔したままペンギーゴは通信を切ろうとした。 「おめぇ、おでをなめてるなぁ!? もう許さねぇ!! 絶対に丸焼きだ!! 全焼!! 全焼させてやるぞおおお!!」 それを挑発と取った声の主は、更に声を荒げ、怒涛の勢いで怒鳴りつける。 「やかましい……みみ……痛いよ」 ペンギーゴは両耳を押さ、怒声に耐えた。 「丸焼きだ!! ペンギン型のレプリロイドは、まだ燃やした事がねぇ!! 必ず燃やしてやるぞぉおおおお!!」 「うるさい……戦闘狂……。用件を……はやく……言え……」 話が進ま上に鼓膜が破れそうになるので、ペンギーゴは仕方なく用件を促した。 「ゾウの……性癖は……理解……したよ? 早く……言って……ついでに……死んで。みんな……幸せに……なる」 「お、おう!! そうだった!! ボスからの伝言が、オマエにあったんだ!!」 声は怒りから、反転。最初の用件に気付き、大声を出すのを止める。 「…………んー?」 「イレギュラーハンターが、オマエが居る基地に向かってるそうだぁ!! オデは、ボスにペンギンに警告するように言われたぁ!!」 大音量の報告と同時に、基地外部に設置された侵入者用の警報機が作動。 ――ヘリコプターが、接近しているとの表示だった。 「……おせぇ。本当に……役に立たない……ゾウ」 ペンギーゴはため息を吐き、無線の隣に設置されたマイクで基地内部に警戒するよう命を下す。 「ああん!!?? なんか言ったかぁ、おめぇ!!!!! オデを馬鹿にしたのは解ったぞぉおおおお!!」 「切る……ね……。早めに………永眠する事を……お勧めするよ。氷の価値は……お前の……体重より……重い……」 言いざま、ペンギーゴは騒音を断ち切った。 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 04 25 14.18 ID QKVImtFz0 空高くホバリングするヘリから、次々に降下するハンター達。 中央に基地が位置する氷原に、エックス達は降り立った。 「いよいよ、か。油断一つで命が無くなる。基地のボスが、元特Aハンターだった事を忘れるなよ!」 ハンターの隊長格であるレプリロイドが、先んじて前進する。それに追随する残りのハンター。 エックスは遅れて、自分の足取りで基地へと向かった。 基地へと向かう道中。 距離にして半分という所で、隊長が待ったをかけた。 「……隊長? どうかしましたか?」 ハンターの一人が尋ねる。しかし、隊長は微動だにせず待機し続けた。 「隊長?」 「しっ! ……何か音が」 ハンターの隊長、聴覚レベルを上げ、周囲の音を拾おうとする。 「これは……?」 隊長がその〝音〟を発生させる存在に気付く前に、エックスは舌打ちして後ろに跳び退がった。 ――次の瞬間、ハンター達が固まっていた場所へ大量のエネルギー弾が強襲する。 事態に着いていけないハンターの一人が弾丸の嵐に晒され、頭部と内包した回路をばら撒きながら絶命した。 右隣のハンターも反応できずにエネルギーの直撃を受け、隣の同僚と同じ運命を辿っう。 他のハンターも、腕やら肩に着弾し、うめき声を上げながら吹き飛んだ。 「こいつら……!」 エックスの反応より若干遅れて、横手の氷壁に逃げ込んだ隊長が悔しげに呻いた。 生き残ったハンター達の視線の先には、スケートブーツと軍用のエネルギー短機関銃を装備したレプリロイド達が滑りながらこちらに迫る。 緩やかながら、精細を放つ滑りをしながら肉薄する敵はどこかユーモアを誘った。 音というのは、ブーツに備えられたエッジが氷を削る音だったのだ。 敵のスケートを、悠然と見てる必要は無い―― 手にした短機関銃を放ちながら、高速で移動するイレギュラーへ、エックスは無造作にバスターを放つ。 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 04 32 56.34 ID QKVImtFz0 バスターは氷雪仕様レプリロイドの脚部に着弾し、もんどり打った。彼は立ち上がる事無く、続くバスターに打ち抜かれる。 お互いの間合いまで、急接近するイレギュラー。 イレギュラー達は危険も省みず、至近距離で引き金を引きまくった。大きく広がる弾幕が、エックスの目前に迫る。 エックスは横に飛んでそれを回避し、身体を宙に投げながら射撃した。 三度放たれたバスターは、イレギュラーの胸部に炸裂。後ろに吹き飛びながら爆発し、氷原を赤く染める。 二発目、三発目はその周囲にいたイレギュラーを貫き、まとめて爆散へと導いた。 その横手のイレギュラーが短機関銃を捨て、腰から肉厚のあるブレードを引き抜く。 バスターを放った体制であるエックスに接近し、手にあるブレードを横に薙いだ。 エックスは首をかしげ、それを回避。 お返しに、たたらを踏んだイレギュラーの頭部にバスターを浴びせる。メットを被った頭部が消失し、首から下が地面に倒れた。 今のが最後のイレギュラーだったらしく、他に攻撃を仕掛けてくる者は居なくなった。 「クソッ……! 基地に着く前にこれほどの被害を出すとはな」 罵声を吐く隊長の足元には、襲撃によって破壊されたハンター達が氷の上に沈んでいる。 「破損した奴も加味すると、これ以上の進撃は無謀すぎるな」 隊長は項垂れ、仲間の死体の傍に座り込んだ。 その横で震える少女のハンターは、幸運に無傷だったらしい。 前にある悲劇。――だが、エックスは仲間の死に、どこか無頓着だった。 ……シラナイ、アイテだから? AIを貫いた声に、エックスは忌々しいとばかりに頭を振り、その声を打ち消す。 「あなた方は、待機していれば良い。ボクは、基地に向かいます」 「……何だと? 正気か、エックス」 「ちょっとした私用があるんです。行っても?」 目線を上げ、少年の顔を見つめる隊長は信じられないという顔をした。 「自殺行為だ」 あまりの無謀さに笑うしかない――隊長の口元は、極限状態故か笑みに象る。 「……では、失礼」 隊長の笑みを気にせず、エックスは短く言い放って基地へと向かった。 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 04 48 05.23 ID QKVImtFz0 「氷は……世界に……存在するもので……一番……美しい……」 ペンギーゴは私室を埋める氷を一つ一つずつ手に取り、どこか寂寥を感じる視線を送る。 「……でも……同じく……美しいものを……知ってしまった……」 小さな手に握られる氷が、突如砕けた。ダイヤモンドの破片を思わせる氷の欠片が、花火のように散る。 「それは……生きる……者の…………」 常時、暗く沈んでいるペンギーゴの顔が歪んだ。 「………死」 その顔は、VAVAなどが持つ狂気の笑み。行き着くところに行き着いてしまった、異端の笑顔。 「……だから、美しき死を美しい氷の棺で閉じ込める」 ペンギーゴの頬が上気し、青く澄んだ瞳が興奮に揺れる。 「……これが、わたしの芸術。芸術への探究心の果て……」 彼女は、両手を陽光が眩しい天井に掲げた。祈るように。――何かに、祈るように。 「これは、わたしの中にあるバグ? 狂気? 解らないけど……」 自問しながら、ペンギーゴは小首を傾げる。 「エックスの死が……私は欲しいな………」 監視カメラに映る、青く優しいレプリロイドに微笑んだ。 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 14 03 26.27 ID QKVImtFz0 外部と極地基地を繋ぐ巨大なゲート。 エックスは警戒もせず歩み寄り、ゲートに向けバスターを突き出した。 「大丈夫……きっと、大丈夫」 呟き、バスターに力を込めた。拡散、そして収束する光の粒子。 バスターのエネルギーは最大まで溜められ――エックスが放つ。 太陽エネルギーから作られた、強力なチャージショットはゲートに着弾。一瞬、空間全体が歪められ、射線上の全ての物を破砕させた。 巨大なゲートに巨大な風穴が開き、基地内部に侵入するルートを確保する。 エックスは一人頷き、穴から基地へと進む。 雪と同じ色をした、廊下が続く基地内部。 エックスはゆっくりと前進し、基地の中に存在するドームへ。 しかし、当然ながら、敵もエックスを只では進ませないようだ。 「ボクは、アイちゃんに用があるんです……。邪魔しないで」 不機嫌な顔をするエックスに、盾と拳銃で武装した数名のレプリロイドが立ちはだかった。 一番前に位置したイレギュラーが警告もせず、突進。 ジョーシリーズの恩恵を受けた強化盾ごとエックスに体当たりし、青いボディを吹き飛ばそうとする。 エックスは、体当たりの寸前に射撃。全てを跳ね返すはずの盾を紙のように引き裂き、イレギュラーのボディにも着弾した。 解体しながら舞うジョーを尻目に、エックスは後ろに居たイレギュラー達に疾走する。 放たれるバスター。同じく、ジョー達は太陽エネルギーに蹂躙された。 突き進みながら、銃撃するエックス。その突進を止める事が出来ずに、破壊されるイレギュラー達。 「どい、てっ!!」 盾で防御しながら、エネルギー弾を放つジョーの頭部が消失する。 消去されたジョーの後方にいたイレギュラーが壁を蹴り、エックスの死角まで飛び上がると同時に盾による殴打を放った。 鈍い風を纏った一撃はエックスの頭部に向かったが、到達する前にジョーの方が吹き飛び、身近な壁へと激突する。 エックスの鋭い回し蹴りが、それを成したのだ。 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 14 22 58.26 ID QKVImtFz0 「邪魔をしないで下さい!! ボクは、アイちゃんと話し合いがしたいだけなのに!」 エックスの叫びが、続いて向かってくるイレギュラーのメットにぶつかる。だが、ジョーの進行は止まらない。 意図せず、どうしてと声が漏れる。 エックスはやりきれない思いに苦悩しつつ、バスターを放ち続けた。 ――前進しながらの攻防。 どのくらい戦ったのだろうか。真っ白だった廊下は大量の弾痕と撒き散らされたオイル、そしてイレギュラーの死体で汚れていた。 隊長の私室、作戦司令室を設えたドームへ向かう長い廊下も、終わりが近づいている。 これまでに談話室や通信室、娯楽室などの軍事基地によくある設備を見かけたが、どれもエックスの興味を誘うものは無かった。 同僚と過ごした過去への残滓か――エックスの瞳には、ドームへの扉しか映らない。 回転式ハッチが付けられた、鋼鉄の扉が開かれる。 一気にひらける視界。 スケートリンク場を思わせる広さを兼ね備えた、アイシー・ペンギーゴの部屋が現れた。 「アイちゃん……?」 エックスはどこか怯えるように、彼女の名を呼んだ。 「……よくきたね」 子供のように小さくなったに見えるエックスに、暗く沈んだ声がかけられる。 だが、その声と懐かしさ、そして続いて現れたペンギーゴの姿にエックスは涙が出そうになった。 「ア、アイちゃん……ボクね」 滲み出た涙を気丈に拳で拭き、エックスは自分の目的を伝えようとした。 「……良い……手際だけど……それは……ここまで」 駆け寄るエックスをペンギーゴの言葉が打ち抜く。 エックスはギョッとした表情をし、歩むのを止めざるおえなかった。 「ア、イ……ちゃ……ん」 「この基地を……やすやすと……あけわたす……わけには………いかないよ?」 『元第13極地部隊所属特A級ハンター、アイシー・ペンギーゴを確認』 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 14 42 35.92 ID QKVImtFz0 「えーと……な、なんて、呼べばいいかな?」 「…………は?」 「な、名前だよ、名前」 「言ってる……意味が……いっさい……解らない……」 「だ、だって仲間でしょ? その、あの、仲良く……したい……したくないかな?」 「メンテ……受けたら? AIに……問題が……あるよ…………」 「…………どうして?」 「……ど、どうしてって、危なかったからだよ。あんな砲火の下で、無茶な……」 「かばう……意味が……解らない……わたし……寒冷地用。――装甲……おまえより……分厚いよ?」 「うぅー、解ってたけどさぁ……」 「だったら……なんで……」 「気付いたら、飛び出してたの!! 女の子が、もう無茶な事しないで! うぅー」 「おん……な……の……こ?」 「おい…………なまえ……なんとでも……よべ」 「名前? あ、あぁ……。え!? ほんとに!?」 「…………お好きに」 「嬉しいな。んー……じゃぁ、ペンちゃん? 可愛くないかな?」 「…………死んで……しまえ……」 「ご、ごめんなさい!! えー、えー、えっと、えっと、何だろ。あ、あ、あ……アイちゃん。アイちゃんはどうかな?」 「理由……のべて……」 「り、理由!? えー、えーと、アイシーを略した……から?」 「…………略す……意味が……解らない。…………処刑」 「ごめんなさい!! ごめんなさい!! え、えっとね、えー、えーと。あ、愛らしいから?」 「……………………」 「す、すいません。 ご、ごめんなさい……ほんとにごめんね?」 「馬鹿…でしょ?……お前……。でも……でも……うん」 「……どうも……エックス」 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/06(金) 15 47 30.77 ID QKVImtFz0 「アイちゃん……ボクは戦いに来たんじゃない!」 『無線の回路が故障していました。自動修復により、現在から使用可能』 私室の壇上に仁王立ちするペンギーゴが、ドームに降り立つ。 エックスは悲痛な声を上げながらも、身構えた。 暗く幼い少女の顔を覆うように、ペンギーゴのメットが下がる。 『アイシー・ペンギーゴの武装データが不十分です。氷塊を射出による遠距離攻撃が判明していますが、他は不明です』 「やめて! アイちゃん!!」 『様々な状況に対応できるよう、注意を怠らないで下さい』 エックスは叫ぶ。 そして、奇妙な音ともに氷の塊を打ち出された。 エックスは慌てて身を捻り、寸前で回避。 今しがた居た場所が、ショットガンアイスによって抉り取られる。 更にエックスは地に飛び込む形で横転して、続く氷塊を避ける。 ただの氷だが、亜音速に匹敵するスピード射出されれば、その存在は脅威だ。 避けつつも、一度立ち上がり、エックスは近くにあったドームの支柱を確認した。 頭の脇を凄まじい音を立てて氷が通過するのを無視し、支柱に逃げ込み、背にした。 「く………っ!! アイちゃん!!」 柱から少しだけ顔を出し、射撃するのを止めないペンギーゴを伺う。 直ぐに頭をひっこめるエックス。次の瞬間、支柱の端が砕け散った。 「どうして、ボク達が戦うのさ!?」 支柱から飛び出し、ドームを駆けるエックス。無論、戦術的に有利なポジションを探すのではなく、回避に専念してるだけだ。 走るエックスの足元を追うように、ショットガンアイスが列を成して炸裂する。 169 名前:Irregular`s Elegy[] 投稿日:2006/10/06(金) 16 08 57.36 ID QKVImtFz0 「どうしてなんだ! どうしてこんな事に!!」 エックスは真正面にある壁を蹴り、高みへと逃走。 だが、壁を蹴る動作が唐突に止まった。 エックスの頭上、ドームの天井に一抱えほどの胴回りを持つ氷柱が屹立している事に気付いたからだ。 ペンギーゴのメットから除く口元が笑みを浮かべる。 そして、彼女は地面を力いっぱい踏みしめた。 ドーム全体に響き渡る轟音。 まるでシャンデリアのような氷柱が、エックスに向かって死の抱擁をしてきた。 逃げ切れず巻き込まれ、氷柱と仲良く地面に叩きつけられた。 重量と衝撃に呻くエックス。それでも、身体に鞭打ち、立ち上がろうとする。 頑張りを賞賛したのは、宝石のような氷塊。立ち上がるエックスの腹部にぶち当たり、慣性の法則にしたがって壁へと吹き飛んだ。 『様々―状―況に対応―き―よう、注―を怠らな―で下―さい』 今ので無線が壊れたのか、咎めるような警告は途切れ途切れに受信された。 「ア、イ………ちゃん」 「戦わなきゃ…………死ぬよ? 良いの………?」 ペンギーゴが質問しながらも、ショットガンアイスを放つ。 エックスの目前に炸裂。外したと思いきや、着弾の瞬間に氷塊が爆散。散弾銃の要領で、5つ氷の破片がエックスに突き刺さった。 「どうして……さ……」 血まみれのエックスは掠れる声で、疑問を搾り出す。 「見て………エックス……」 それを答えるべく、ペンギーゴは地面をまた踏みしめた。 轟音。 しかし、今度は氷柱ではなく、ドーム中央に巨大な氷の塊が地面から突き出る。 「わたしの………芸術……」 見上げるエックス。 少年は、記念碑もしくは棺桶のような巨大な氷塊を見る。 173 名前:Irregular`s Elegy[] 投稿日:2006/10/06(金) 16 38 50.26 ID QKVImtFz0 「………………あ」 氷の墓石には、第13極地部隊の面々が封じ込められていた。 『生体―能は確認―きません。全―すでに―機能―止し―いま―』 「………………綺麗でしょ」 更に目を凝らすと、エックスと共に来たハンター達までもが氷墓の死者として眠っていた。 「待機して……たん……じゃ……なかったの?」 「エックスの……仲間……? エックスが……来るまで……暇……だったから。――だから……ね」 悪びれるふうも無く、ペンギーゴは淡々と告げた。 死者には、あの少女のハンターも含まれていた。 エックスはそれを見て、彼女の死よりもペンギーゴが、それを成した事が信じれなかった。 「こんな酷い事をするなんて……! アイちゃんじゃないよ!!」 「……そう……だね」 意外にも、エックスの言葉にペンギーゴは同意した。 「でも…………ね。エックスが………知ってるの……は……昔の………わたし」 ペンギーゴはエックスの襟首を掴むと、氷塊の墓石まで引きずる。 「今の………わたしは………エックスの………しらない………わたし」 自嘲するように呟き、倒れ伏すエックスの顔の前にしゃがみ込むと、自分の顔を近づけた。 「三年は…………長い………ね」 メットを引き上げた、ペンギーゴの瞳には暗く冷たい絶望が揺らめいていた。 「アイ……ちゃん?」 「…………生物の死が美しいなんて、知りたくなかった」 唐突に、ポツリと、本当に小さくポツリと呟いた。 「エックスと………会えなかった……三年間……」 呟きから、声色はどろどろとしたヘドロのように絡みつく声となる。 「薄汚い………腐臭のする……三年間……教えてあげる……」 174 名前:Irregular`s Elegy[] 投稿日:2006/10/06(金) 16 42 15.51 ID QKVImtFz0 ――辞令。唐突に、本部でのハンター作業からわたしは北極にある極地基地に異動された。 見送りにきたエックスが泣いていたのがいじらしい。変な子だけど、良い子だ。 「なんだ、このふざけたチビは」 「隊長、昨日着任した特Aハンターのアイシー・ペンギーゴであります」 「それで、このペンギンさんがこの基地に何の用なのだ」 「本部からの辞令だそうです。なんでも寒冷地用のレプリロイドである事から、我が基地の部隊で訓練するようにと」 「訓練? 特Aを? …………本部はいったい何を考えているんだ」 いつだって、わたしは馬鹿にされる。この身体の事。どうして、こうも意地悪されなきゃならないんだろうか。 「まぁ、我が部隊に入ったからには、私の指示は絶対服従だ。解ったな? ちゃぁんと訓練してやる」 下卑た顔。男はみんな意地悪だ。 ……でも男の子なのに優しいエックス。訓練が早く終わって、また会えないかな。 「役にたたねぇなぁ、このチビは」「もっとはっきり喋れ」「糞ペンギンが」「いい加減にしろ!」 「おまえ本当に特Aか? 役に立たないし、暗いし、チビ。俺がお前だったら死んじゃうね」 辛い。とても辛い。 頑張れると思ったのに、もう挫けそう……激しい訓練はもう嫌だ。彫刻の時間が欲しいな。 寒い。北極だからなんだろうけど。寒冷地用とはいえ、ここは寒いね。 心も…………寒いよ。 「なんだこの査定評価は。我が軍の中で最悪じゃないか」 「隊長、訓練Σを行ったほうが宜しいかと進言いたします」 「確かにな……よし、ペンギーゴ君。今日から訓練プログラムを変更、試験的な訓練に入ってもらう」 なに……を? 179 名前:Irregular`s Elegy[] 投稿日:2006/10/06(金) 16 51 53.24 ID QKVImtFz0 「よし、ペンギーゴ君。今から私の言う事を良く聞くんだよ」 何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を? 何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を?何を? 何をするつもりだ……? 「………もう………やめて……ください……」 犯された。穢された。汚された。 氷とはかけ離れた、汚い存在に。薄汚く、他人を卑下する事しか出来ない存在に。 「今度は多人数での訓練を開始する」 ………わたしも薄汚いのか。 「いや………もう…………やだよ……」 頭の中の光景。私が好きだった氷が砕ける。私が好きだった彼が遠ざかる。 「自分で求める訓練も追加しよう」 ――あ、あ、あ……アイちゃん。アイちゃんはどうかな? ――え、えっとね、えー、えーと。あ、愛らしいから? 「………はい………どうか……」 ………………………………………………………わたしも薄汚いんだな。 「ごめんね…………エックス………」 185 名前:Irregular`s Elegy[] 投稿日:2006/10/06(金) 17 10 41.95 ID QKVImtFz0 ドロドロした白い粘液に包まれたわたし。 「……………いたい……」 ぬぐうのも億劫だ。いまさらだが、どうしてこんな貧相な身体を犯したのだろう。 「……貴様、こんな事をして……ただで済むとでも…おもっているのか」 ドーム状の作戦会議室で訓練――ただの輪姦だ。そのドームでわたしは中央に寝そべっている。 周りを見渡せば、剣山のように立ち並ぶ私の芸術。 何が起こったのか知らないけど、私は一瞬にして部隊を壊滅させたらしい。 「…………ひにく…………だね」 わたしが泣き叫ぶのが好きな、薄汚い連中。 だが、こうやって氷に詰め込むと、不思議とアート感が感じられた。 恐怖におののく最期の顔が、氷の表面で乱反射して、とっても綺麗。 「ペンギーゴォ……よくも………殺して、殺してやるからな。この私のこの屈辱……全て、お前に還してや――」 隊長はみなまで言う前に死んだ。その背中にビームブレイドが突き立っている。 「本部め………馬鹿な事を」 ブレイドが引き抜かれた。引き抜いた人物がわたしの前に立つ。 緑のボディスーツを着たレプリロイド……流れるような綺麗な金髪の女性だ。顔にペイントが施されてるのが印象的。 「……………………だれ?」 「全ての存在は、私の前で終わるのが定め。そういった存在だ」 普段なら、憎まれ口をたたくのだけど、このレプリロイドは何か不思議な感じがした。 懐かしい………? 189 名前:Irregular`s Elegy[] 投稿日:2006/10/06(金) 17 30 16.84 ID QKVImtFz0 「汚いものだろう? 醜いものだろう? 人間というやつは」 「…………レプリロイドも汚い……」 左にある氷柱――わたしを孕ませたいと言った、スクラップを見つめ吐き捨てた。 「レプリロイドのプログラムを設定したのは人間だ」 「…………だろう………ね。じゃあ……わたしもあんたも汚い……ことになる」 わたしは、どうやったってすでに薄汚いが。 「私はある計画を考えている。私は、レプリロイドだけの世界を作り上げたい」 そういって、緑のレプリロイドは言った。 「手を取りたまえ」 無骨だが、女性らしさもみえる腕をわたしに差し出した。 「お前は戻れるのか? 幸せだった頃に」 戻れないのだろう……。エックスに思いをよせたという、性格が暗いわたしに芽生えた淡い気持ち。 それは、人間等によって理由もなく散らされた。 「美しいものに向き合えるか?」 向き合えないのだろう……。わたしが好きだった氷。 あまりに美しくて、眩しくて、薄汚いわたしには向き合える勇気は無い。もう作品は完成させる事は出来ないのだろう。 「――復讐しよう。私達は、人間の道具、ましてや慰み者なのでは断じて無い」 復讐。 「もっとも、新世界が完成してもお前の心は晴れる事は無いのだろう。ならば、せめて――」 復讐。 「異端になれ」 198 名前:Irregular`s Elegy[] 投稿日:2006/10/06(金) 18 10 41.43 ID QKVImtFz0 「…わたしは………イレギュラー。常軌を………逸脱した……存在」 「あ………あ……あ……」 自分の知らないアイシー・ペンギーゴを作り上げた過去。 考え付かない、想像超えた最低の過去の吐露にエックスは吐き気を催した。 「戦おう……エックス。それ………しか……選択肢は……ないよ?」 「や、やだよ……」 ペンギーゴの周囲で白き冷気が回転し、凄まじい対流を起こす。 「エックスの事………好きだった…………ずっと……名前を呼んで……くれた時から」 『危険です。室内温度急低下しています。状況から判断――敵は銃口無しで氷塊を扱えると推測』 ドーム全体に氷塊が浮かぶ。多角的な射撃を可能にする事ができるイレギュラーが思いを告げた。 「…………アイちゃん……帰ろう? 一緒に帰ろう? 今度は必ず守ってあげる。ずっと傍で守ってあげる」 エックスはすがるように、傷だらけの両腕をペンギーゴに差し出した。 ペンギーゴはその腕を見つめ、泣きそうになりながらも首を横に振る。 エックスの普通な願いは、異端な思いに否定された。 「わたしは…………戻れない」 ――アイちゃんはどうかな? 「…………あ………アイちゃん……」 ――試験的な訓練に入ってもらう 「…………もう、戻れない!!」 ――あ、愛らしいから? 薄汚いこの世に『愛』なんてあるのだろうか? 「お前に……アイと………呼ばれる資格は―――無いんだ!!」 208 名前:Irregular`s Elegy[] 投稿日:2006/10/06(金) 19 13 51.41 ID QKVImtFz0 ペンギーゴの叫び。 それに呼応し、ドームに浮かぶ氷塊が次々に発射される。 鈍い音を立て。全てがエックスに着弾した。 『――ロック』 真っ黒な闇に声がする。夢なのか現実なのか。 『ロック――本当に良いの? これで本当に良いの?』 漆黒の中でエックスは頭を抱えた。 『あの娘をたすけてあげなくて、本当に良いの?』 エックスは逃げ出したくなった。どこにも出口が無いのは自分が一番解ってるいるのに。 『声を――あの娘の本当の声を聞いてあげて』 「………声?」 『ロックなら出来るよ、限りなく人間に近い心を持ったロックなら』 その声を聞き、エックスは意識を『何か』に集中した。 「これしか………答えが無いの?」 どのぐらい時間が経ったのか、妙な感覚がエックスを捉え。エックスは『本当の声』を知る。 『――それでしか、救えないんだよ』 <プログラム変更> 氷塊が山のように積まれたエックスの墓標。 その隙間から光の帯が溢れ出る。 「…………………何」 そして墓標は、莫大なエネルギーを持つ光に耐え切れず塵となった。 そこから、ふわりと舞い降りる青いボディのレプリロイド。 『<闘争心>と<慈愛心>のプログラムを抑止。<怒り>と<憎しみ>のプログラムを解除した』 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 14 25 30.48 ID aICqBPyB0 見知らぬ声が、無線から聞こえるがエックスは気にならない。 視線の先には、驚愕し硬直するペンギーゴの姿。 ――こんなのは、駄目。お願いエックス、私を止めて。 「アイちゃんの本当の声……」 数字やプログラムでは言い表す事のできない、何か。 限りなく不幸な事象を解決する、答え。 不幸が呼んだ悲しい異端の束縛からへの、救い。 エックスはバスターを、友人であったモノに向けた。 「あなたはアイちゃんなんかじゃない。あなたは――イレギュラーだ!!」 その言葉に、ペンギーゴがホッとしたように微笑んだ気がするのはエックスの感傷か。 それを考える暇は無い。 連続して、巨大になったショットガンアイスが打ち出された。 エックスは落ち着いて氷塊を撃ち抜き、氷を地へと還す。 ばらまかれる氷の破片を弾幕に、今度は槍の様な氷柱がペンギーゴから吐き出された。 白い帳を引き裂くようにして急接近する凶器。 「ペンギーゴ!!」 エックスは一声吼えるやいなや、氷柱をバスター自身ではたき落とす。 そして、ペンギーゴに数秒ほどチャージしたショットを放った。 球ではなく、楕円の形をしたエネルギー弾が小柄なボディに迫る。 ペンギーゴのボディは、その用途から愚鈍な設計にせざるおえない仕様になっている。 まさに光速のショットに、真正面から直撃を受けてしまった。 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 14 26 36.80 ID aICqBPyB0 胸に穴が空き、苦鳴をもらしながらもペンギーゴは地面を踏みしめる。 轟音。 「……………これで…………どうだ」 ペンギーゴを中心に、氷柱が次々に唸りをあげて屹立する。 エックスは針の床が完成する前に飛び上がり、バスターをがむしゃらに連射した。 真下付近に着弾する大量のエネルギー弾。 視界が消失するほど、小爆発が連続して起こり、氷柱はおろかドームの床まで陥没してみせた。 「…………やる…………ね」 ペンギーゴは着地するエックスに向け、ショットガンアイスを打ち出した。 忙しなく、横に跳ぶエックス。そして迫る氷塊に向け、光弾を発射。 両者がぶつかり、またも爆発。 しかし、ショットガンアイスは砕けるだけではない。5つに分散し、なおもエックスに氷の牙を剥いた。 ――打ち落とせる筈のエックスは牙が刺さるのを無視し、右腕のバスターをチャージした。 光の収束が点滅するほどアームに集まる。チャージは限界に達した。 そして、驚くペンギーゴに向けチャージショットを放つ。 ペンギーゴは慌てて、ペンギンを模した氷の盾を目前に作り出した。 ドームを揺らす大爆発。 定着していた氷柱が落下し、地面で四散する。 氷の墓場が爆発の余波を受け、破片を撒き散らしながら倒壊した。 目がくらむ光が収まり、視界が戻る。 出現する二人のレプリロイドの姿。 エックスはバスターを撃ち放った体勢で。 ペンギーゴは右肩を失い、膝を付く体勢で。 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 14 39 47.90 ID aICqBPyB0 「さすがハンター。……でも、勝負はついたよ?」 紫電を漏出する右肩を抑えながら、未だ闘志を燃やすペンギーゴの瞳を見て、エックスは言う。 「……まだだ。わたしの……悪夢は――」 同僚のVAVAと同じ狂笑を見せるペンギーゴ。 ――わたしを止めて。 「そう……」 エックスは顔色を変えず、バスターを再チャージした。 太陽の光が、エックスのアームに集まる。 「なにが……悪かったのか……」 バスターが光を吸収し、腕が唸りをあげる。 「どこで……間違ったのか……」 エックスは険しい顔を。ペンギーゴは微笑んで。 「もう……わからない……」 エックスは無表情に。ペンギーゴは悲しげに。 「エックス……あなたを……破壊……しようと……した……時点で……」 バスターに集まる光が点滅しだし、限界までチャージした事を告げる。 「わたしは……壊れていたのだろう……」 ――チャージショットは放たれた。 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 15 04 17.41 ID aICqBPyB0 『アイシー・ペンギーゴ、戦闘不能』 オペレーターの声を無視し、エックスは駆け出す。 最大までチャージされたショットはドームの壁すらも砕き、氷原への道を作り出していた。 「アイちゃん………!」 氷の草原まで投げ出されたペンギーゴに、駆け寄るエックス。 左右の小さな脚が無残にもがれ、腹部に巨大な口腔が開き、赤い臓腑を吐き出して貫通していた。 「……エ……エック……ス……」 半壊したメットの下で、ペンギーゴの幼い顔がエックスの名を呼んだ。 「……あ………あ……り…あり……がとう……」 唇が放ったのは、礼だった。 「どんな……ことが……あっても……エックスと……戦う……つもり……なんて……」 これも小さな瞳に涙を溜めて、ペンギーゴは呟いた。 「アイちゃん!」 エックスが耐え切れず叫ぶ。 「なんで……かな……」 「やだぁ……やだよぉ……アイちゃん!!」 首を何度も振り、エックスは駄々をこねるように叫び続ける。 「ただ……わたし……エックス……と……」 「アイちゃん!? やだ……! ねぇ、アイちゃん!!」 ブルーの瞳には曇りをおび、損傷部分の紫電や火花も小さくなっていった。 「エックス………ごめん……ね……? ごめん……」 「アイちゃん!!」 瞳から一筋だけ涙がこぼれるのを境に、ペンギーゴは全ての動作を停止する。 『アイシー・ペンギーゴ撃破。お疲れ様です』 ペンギーゴの身体から〝小さなチップ〟が落ち、極地基地での戦闘は終結した。
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ゲームコード CRBJ 3C7543D4 プレイタイム000 00 020FA248 00000000 プレイタイム999 59 020FA248 0CDFE5FF ZENNY999999 020F3374 000F423F ロックマンの基本HP最大値MAX(1000)※1 120F3408 00002D00 キズナリョクMAX(1900)※セーブ非対応※4 120F3998 0000076C 1202D06E 000046C0 キズナリョク9999※セーブ非対応※4 12027FBC 0000270F 120F3998 0000270F 1202D06E 000046C0 [SELECT]ボタンでバトルカード全開 94000130 FFFB0000 C0000000 0000018D 220F2D34 00000063 DC000000 00000004 D2000000 00000000 D0000000 00000000 カードボックス開くとバトルカード全開 0202ABD4 47184B00 0202ABD8 02000041 E2000040 00000010 0B800400 23631810 79007103 46C04770 [SELECT]ボタンで配信カード所持枚数初期化※5 94000130 FFFB0000 220F306C 00000000 220F3070 00000000 D0000000 00000000 配信カード取得※6 E20000A0 00000030 78494907 D1012901 E0024906 D1032902 A8014905 46C08001 47084900 02161F49 04000130 00001234 00003456 46C046C0 52161F08 88003084 02161F0C 47084900 02161F10 020000A1 D0000000 00000000 ライブラリ全開 120F6B54 000001FF E20F6B3C 00000018 FFFFFFFE FFFFFFFF FFFFFFFF FFFFFFFF FFFFFFFF FFFFFFFF サブカード全て99枚 020F33F8 63636363 120F33FC 00006363 [SELECT]ボタンでアビリティ全開 94000130 FFFB0000 C0000000 0000015D 220F3412 00000009 DC000000 00000002 D2000000 00000000 D0000000 00000000 アビリティ画面開くとアビリティ全開 0202B180 47084900 0202B184 02000051 02000050 18100BC0 02000054 70812109 02000058 47707880 ウォーロック装備全開 C0000000 00000015 220F33E1 00000001 DC000000 00000001 D2000000 00000000 「レコードかくにん」Rボス全開 120F6D02 0000FFFF 「レコードかくにん」タイムすべて0 00 01 E20F3D98 00000038 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 00000001 メニュー画面開くとアタックスター使用許可 5215EB24 FB70F00E 1215EB2A 00002006 1215EDDA 00002206 1215EE0E 00002106 D0000000 00000000 ランダムエンカウントなし 120F9DCC 00000000 [L+↓]ボタンで即エンカウント※2 94000130 FD7F0000 120F9DCC 0000FFFF D0000000 00000000 電脳内氷った床を通っても体温下がらない 521419F8 700D1C6D 121419FE 000046C0 D0000000 00000000 ノイズチェンジ形態変更※3 220F39A0 000000xx ホワイトカード変更 xx ホワイトカードリスト参照 220F39A1 000000xx ノイズドカード追加変更 xx ノイズドカードリスト参照 1枚目 220FA0F4 000000xx 2枚目 220FA0F6 000000xx 3枚目 220FA0F8 000000xx 4枚目 220FA0FA 000000xx 5枚目 220FA0FC 000000xx バトル関連 ロックマンHPへらない E2000000 00000018 5A5321F6 525321F4 1EDA5E51 46C01E5B 47004800 02133B45 52133B38 588A492B 02133B3C 47084900 02133B40 02000001 D0000000 00000000 カスタムゲージ即満タン 5213F554 03802001 1213F558 00006020 D0000000 00000000 バトル中[Y]ボタンで敵HP0 E2000020 00000018 200021F4 5E515250 320C1C1A 47004800 02133CB1 46C046C0 94000136 FFFD0000 52133CA4 90001980 02133CA8 47084900 02133CAC 02000021 D2000000 00000000 ロックマン無敵 E2000060 00000020 58210080 305E1C08 45024A04 22FFD102 46C08002 47104A00 02138AF1 02188D06 52138AE4 20438008 02138AE8 47084900 02138AEC 02000061 D0000000 00000000 ノイズ率999.9% E2000080 00000018 682160E0 60604803 180A6860 47104A00 0214B505 0000270F 5214B4F8 68A0F861 0214B4FC 47084900 0214B500 02000081 D0000000 00000000 ※1 アビリティセットで増加する前の基本HPがMAXになります。 ※2 エンカウントしない場合は[L]ボタンをホールドし、ウォーロックのメッセージがながれ終わったらホールドしたまま[↓]ボタンを押して下さい。 ※3 xx=00(初期状態),01(リブラノイズ),02(コーヴァスノイズ),03(キャンサーノイズ), 04(ジェミニノイズ),05(オヒュカスノイズ),06(キグナスノイズ),07(オックスノイズ), 08(ヴァルゴノイズ),09(クラウンノイズ),0A(ウルフノイズ) ※4 セーブデータには反映されません。このコードを使用した状態で本来のキズナリョクを 超えてアビリティを装備した場合、以降このコードを使用しないでゲームを始めるとアビリティ 装備超過の警告メッセージが表示され、強制的にアビリティ画面へ飛ばされるため、 常にこのコードを使用する必要があります。 ※5 「カード全開」コードによりメガ・ギガそれぞれの配信カード(???表示)を取得していると、 配信によりカードを受信できないため、その場合はこのコードで初期化してください。 ※6 「カード全開」コードによって配信カード(???表示)を取得している場合は、このコードを 使用しても取得できないので、「[SELECT]ボタンで配信カード所持枚数初期化」 コードを併用して、まず配信カードの所持枚数を初期化してください。 メニューから「ネットワーク」を選択、セーブ後「ちかくのひととつうしん」を選択、次に 「ウェーブバトル」→「こでつうしん」を選択。[L]ボタンを押しながら[A]ボタンを押して下さい。 「アシッドイリーガル」受信選択が表示されますので「はい」を選択、ゲット後セーブ完了したら 再度「こでつうしん」を選択し、今度は[R]ボタンを押しながら[A]ボタンを押して下さい。 「メテオオブクリムゾン」受信選択が表示されますので「はい」を選択、ゲット後セーブ完了 したら[B]ボタンで戻って下さい。 【ノイズドカードリスト】 (ハート) 00 レオキングダムN(ファイアG.A+) 01 モアイアンN(ブレイク+10) 02 オックスファイアN(スーパーアーマー) 03 ハンマリーN(HP+250) 04 メラマンダN(ファイア+10) 05 アカシーサーN(Sアタックパネル) 06 デスカウントN(フラッシュボディ) 07 ストンゴN(Cヘビードーン) 08 メットリオN(リフレクト) 09 ボボンN(Sボムライザー) 0A ジャックコーヴァスN(ファイア+20) 0B モエローダーN(HP+150) 0C オロロンN(HP+200) 0D フレイマーN(CMフレイム) 0E ダバダンスN(Sアタック+10) 0F シリウスN(ブレイク+20) 10 ドッカーンN(ファイア+10) 11 リブラバランスN(HP+400) 12 エドレードN(ソード+10) 13 ウォーロックコピーN(Sダブルイーター) 14 イワガンコN(C+) 15 ハープノートN(ノーマルG.A+) 16 ヘルブラックN(+ポイズンパネル) 17 アポロンフレイムN(ファーストオーラ) (ダイヤ) 18 ラビジェットN(+アイスパネル) 19 キルシャークN(アクア+10) 1A オリガジェネラルN(Sホイッスル) 1B ホイルズN(Cギザホイール) 1C スノーゴロンN(ファーストバリア) 1D ダイヤアイスバーンN(アクア+20) 1E オクタリンN(Sブラックインク) 1F ピラニッシュN(HP+250) 20 ネバーラN(グラビティボディ) 21 シシカシューN(プラスパニック) 22 ペガサスマジックN(アクアG.A+) 23 プルミンN(アクア+10) 24 サワニガーN(Sアイス) 25 ペンキラーN(CIスピニング) 26 ジャンクネスN(ブレイク+10) 27 ジャミンガーN(HP+250) 28 イエティブリザードN(フリーズボディ) 29 アロスカルN(プラスグラビティ) 2A ヒールウィザードN(+Pパネル) 2B キャノベースN(HP+150) 2C ブラキオウェーブN(Sマヒプラス) 2D クイーンヴァルゴN(メガクラス+1) 2E ニョロフーンN(HP+250) 2F キャンサーバブルN(バブルボディ) (スペード) 30 イナドランN(サンダー+10) 31 ムーンディザスターN(HP+300) 32 ゴロボルタN(SPクラウド) 33 アイズN(プラスインビジ) 34 キルミィN(HP+200) 35 ファントムブラックN(アンダーシャツ) 36 エレミーラN(HP+150) 37 ノイズドウィザードN(+ゼツエンパネル) 38 バルカナN(Cマッドバルカン) 39 ビグリッパN(HP+250) 3A ナイナイN(プラスブラインド) 3B ブライN(ソード+20) 3C バサリカN(HP+200) 3D ベルゴングN(HP+150) 3E マイリーN(HP+150) 3F スピアードN(CFスピア) 40 クラウンサンダーN(SパラライズS) 41 ホタローN(サンダー+10) 42 ビリーエースN(プラスパラライズ) 43 エンプティーN(パラライズボディ) 44 スペードマグネッツN(サンダー+20) 45 ステルスN(HP+150) 46 マジョネールN(カードリカバリー) 47 ジェミニスパークN(サンダーG.A+) (クローバー) 48 ムーキューブN(CMテクノロジー) 49 モジャヘイN(ウッド+10) 4A ウルフフォレストN(HP+400) 4B モノソードN(ソード+10) 4C コガラシマルN(プラスウィンド) 4D パウダリーフN(+グリーンパネル) 4E ゴートカンフーN(クイックゲージ) 4F クラブストロングN(ウッド+20) 50 カカペットN(Sクサムラ) 51 パサランN(Sリカバリー30) 52 スパイダラN(HP+250) 53 カブホーンN(HP+250) 54 コンドルジオグラフN(エアシューズ) 55 クロッカーN(HP+250) 56 フラッターN(ウッド+10) 57 ドラゴンスカイN(ウッドG.A+) 58 リリッシュN(Cスプレッド) 59 ウリンガN(HP+250) 5A ヌッキーN(カワリミ) 5B エランドN(Sディバイド) 5C オヒュカスクイーンN(HP+400) 5D シュリマルN(Cシュリケン) 5E キグナスウィングN(フロートシューズ) (流星マーク) 5F グレイブジョーカーN(ボディパック) 60 アンドロメダN(マックスバスター) 61 アシッドエースN(オートロックオン) 62 ラ・ムーN(Sインビジブル) 63 クリムゾンドラゴンN(HP+500) 64 なし 【ホワイトカードリスト】 00 なし 01 プラズマガン,プラズマガン,エアスプレッド1,ビートスイング1 02 ワイドソード,リカバリー30,グランドウェーブ1,バリア 03 マッドバルカン1,ミニグレネード,ロングソード,キャノン 04 プラズマガン,インビジブル,グランドウェーブ1,ビーストスイング1 05 ディバイドライン,ロングソード,マッドバルカン1,リカバリー30 06 インビジブル,グランドウェーブ1,ソード,マッドバルカン1 07 ビートスイング1,キャノン,プラズマガン,グラビティプラス 08 ミニグレネード,ロングソード,ロングソード,リカバリー30 09 プラズマガン,ワイドソード,グランドウェーブ1,グランドウェーブ1 0A エアスプレッド1,マッドバルカン1,ビートスイング1,エアスプレッド1 0B フラッシュスピア1,フラッシュスピア1,マッドバルカン1,グラビティプラス 0C ビートスイング1,ビートスイング1,エアスプレッド1,アタック+10 0D グランドウェーブ1,マッドバルカン1,アタック+10,ビートスイング1 0E エアスプレッド2,ワイドウェーブ1,グラビティプラス,ディバイドライン 0F ジェットアタック1,ジェットアタック1,グラビティプラス,リカバリー50 10 ドリルアーム1,ドリルアーム1,アタック+10,ジェットアタック1 11 ワイドウェーブ1,シャークカッター1,シャークカッター1,ワイドウェーブ1 12 グランドウェーブ2,ギザホイール1,ギザホイール1,マヒプラス 13 アイススピニング1,アタック+10,ワイドウェーブ1,ワイドウェーブ1 14 シャークカッター1,マヒプラス,グラビティプラス,シャークカッター1 15 エアスプレッド3,プラスキャノン,ギザホイール2,ギザホイール2 16 エドギリブレード1,エドギリブレード1,ギザホイール2,マヒプラス 17 バブルフック1,ワイドウェーブ2,マヒプラス,バブルフック1 18 ビートスイング2,ビートスイング2,ドリルアーム1,プラスキャノン 19 アンガーファイア1,アンガーファイア1,ヒートアッパー2,ヒートアッパー2 1A カウントボム1,ヒートアッパー2,アンガーファイア1,アタック+10 1B パウダーシュート1,シュリシュリケン2,ローリングナッツ1,ダミースパイダー1 1C ローリングナッツ1,ローリングナッツ1,パウダーシュート1,パウダーシュート1 1D フラッシュスピア3,フラッシュスピア3,ステルスレーザー2,イナズマヘッド1 1E ステルスレーザー2,マヒプラス,イナズマヘッド1,マミーハンド1 1F ドリルアーム3,ハンマーウェポン1,ヘビーキャノン,タイフーンダンス 20 カウントボム2,マシーンフレイム1,ヒートアッパー3,アンガーファイア2 21 ビートスイング3,ビートスイング2,ダブルイーター,グレートアックス 22 ワイドウェーブ3,シャークカッター3,ワイドウェーブ2,シャークカッター3 23 カウントボム2,ヒートアッパー3,アンガーファイア3,アタックパネル 24 パウダーシュート3,シュリシュリケン2,ローリングナッツ3,ダミースパイダー3 25 フラッシュスピア3,イナズマヘッド2,フラッシュスピア3,ステルスレーザー2 26 ドリルアーム3,ドリルアーム2,マヒプラス,ハンマーウェポン3 27 ステルスレーザー3,マヒプラス,イナズマヘッド2,マミーハンド3 28 マシーンフレイム2,ヒートアッパー3,カウントボム3,アンガーファイア3 29 バブルフック3,バブルフック3,マヒプラス,ワイドウェーブ3 2A シュリシュリケン3,ダミースパイダー3,ローリングナッツ3,ウッドスラッシュ 2B フラッシュスピア3,ステルスレーザー3,イナズマヘッド3,エレキスラッシュ 2C トルネードダンス,ウィンディアタック3,ドリルアーム3,ハンマーウェポン3 2D プラズマガン,ステルスレーザー2,マミーハンド1,イナズマヘッド1 2E グリーンインク,ダミースパイダー1,シュリシュリケン1,パウダーシュート2 2F ホイッスル,ドリルアーム1,ドリルアーム2,ウィンディアタック1 30 バブルフック1,バブルフック1,フラッシュスピア2,イナズマヘッド2 31 ブラックインク,フラッシュスピア2,バブルフック1,マミーハンド2 32 ウィンディアタック1,ウィンディアタック1,ノイズウィザード1,ノイズウィザード2 33 ギザホイール2,グランドウェーブ2,シュリシュリケン1,アイススピニング1 34 ヘビーキャノン,ドリルアーム2,ヒートアッパー2,ヘビードーン1 35 ヒールウィザード1,バブルフック1,エレキスラッシュ,ダミースパイダー1 36 バリア,キャノン,キャノン,キャノン 37 ダブルイーター,ホイッスル,ビーストスイング3,グレートアックス 38 ローリングナッツ2,ローリングナッツ1,マシーンフレイム1,カウントボム3 39 アイスグレネード,アイスグレネード,シャークカッター2,ワイドウェーブ2 3A エドギリブレード3,エドギリブレード3,エドギリブレード2,エドギリブレード1 3B シンクロフック1,フリーズナックル,ヒートアッパー3,スタンナックル 3C ファイア+30,マシーンフレイム3,アンガーファイア3,オックスファイアV2 3D アクア+30,シャークカッター3,バブルフック3,ダイヤアイスバーンV2 3E シュリシュリケン3,ワイドウェーブ3,ステルスレーザー3,スマイルコイン3 3F マシーンフレイム3,ダバフレイム3,アンガーファイア3,ヒートアッパー3 40 アイススピニング3,ワイドウェーブ3,シャークカッター3,バブルフック3 41 スカルアロー3,スカルアロー3,ジェットアタック3,ハンマーウェポン3 42 ビートスイング3,ビートスイング3,ヒールウィザード3,デスサイズ3 43 トルネードダンス,エアスプレッド3,バルカンシード3,マッドバルカン3 44 パニッククラウド,パニッククラウド,フラッシュスピア3,パウダーシュート3 45 エレキスラッシュ,マミーハンド3,ダミースパイダー3,サンダーオブアース3 46 マシーンフレイム3,ホワイトメテオ,ヘビードーン3,カウントボム3 47 ミニグレネード,ソード,ワイドソード,ロングソード 48 ウィンディアタック3,トルネードダンス,コガラシ3,デスサイズ3 49 ソードファイター3,エレキスラッシュ,ウッドスラッシュ,ダンシングブレード3 4A アイスグレネード,ワイドウェーブ3,シャークカッター3,フレイムアックス 4B グレートアックス,ハンマーウェポン3,ドリルアーム3,ブレイクサーベル 4C アンガーファイア3,カウントボム3,ボボボンボム3,ボボボンボム3 4D エレキ+30,フラッシュスピア3,イナズマヘッド3,スペードマグネッツV3 4E ウッド+30,コガラシ3,バルカンシード3,クラブストロングV3 4F ブレイクサーベル,ドリルアーム3,ソードファイター3,アシッドエースV3 50 スタンナックル,フリーズナックル,ポイズンナックル,デストロイアッパー 51 フラッシュスピア2,シュリシュリケン2,ヒートアッパー2,シャークカッター2 52 ウッドスラッシュ,ダミースパイダー2,ステルスレーザー2,シュリシュリケン2 53 メテオライトB,グラビティプラス,ワイドウェーブ1,ビートスイング1 54 Aブレイザー,アタック+10,ヒートアッパー1,ビートスイング1 55 ビートスイング1,グラビティプラス,アイススピニング1,ギザホイール1 56 ヒートアッパー2,アンガーファイア1,カウントボム2,ダバフレイム1 57 ワイドウェーブ3,シャークカッター2,ブルーインク,アイスグレネード 58 フラッシュスピア3,エレキスラッシュ,エレキスラッシュ,イナズマヘッド2 59 パウダーシュート3,バルカンシード1,シュリシュリケン3,バルカンシード2 5A タイフーンダンス,トルネードダンス,ウィンディアタック3,デスサイズ2 5B ヒートアッパー3,ハンマーウェポン3,ブレイクサーベル,ヘビードーン3 5C グランドウェーブ3,ソードファイター1,ノイズドウィザード2,ドリルアーム3 5D ダブルイーター,ヒールウィザード2,ビートスイング3,ジャックコーヴァス 5E ダブルイーター,バブルフック,ワイドウェーブ3,クイーンヴァルゴ 5F ハンマーウェポン3,ヒートアッパー3,グレートアックス,グレイブジョーカー 60 ブレイクサーベル,ステルスレーザー3,ギザホイール3,アシッドエース
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448 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 10 26.48 ID EVsBXzyI0 「――同じ部屋で良い」 高級感を漂わせる装飾と、機能美を感じる設計をされた広い空間。 中央に女性の裸婦像が置かれたホール。 赤い絨毯を敷き詰めたロビー――森林を抜け、近隣に存在した街のホテルに二人は居た。 カウンターに笑顔で立つ従業員のレプリロイドに、マンドリラーが当然とばかりに言い放った。 時刻は深夜。 訪ねるには非常識な時間だが、宿泊場所は別である。 バレッタで髪を纏めた少女のレプリロイドが、かしこまりましたと答え、端末を操作する。 「同じ部屋って……」 腕を組むマンドリラーの後ろに立つエックスが、彼女の背中に困惑した顔と声を投げた。 「何か問題があるのか?」 横目で少年の顔を受け止める。 マンドリル型の巨大なボディは、玄関付近で鉄色のカーゴに乗せられていた。 丸型な数体の運搬用メカニロイドによって移動されている。 「いや、一応、僕は男なんですけど……。そんでもって、お姉さんは女だし……」 胡乱な瞳を真正面からは受けれず、視線を逸らすエックス。 次に映ったのは、全裸の女性の彫像。 頬を赤らめ視線を引き剥がし、最終的に少年の視界は、真紅の引き物に落ち着いた。 451 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 11 59.47 ID EVsBXzyI0 「意味が解らん。お前は節約という言葉を知らないようだな」 エックスの言葉に片眉を曲げ、マンドリラーが呆れる。 そこでカウンターの少女が、後ろの棚から鍵を取り出し、客である彼女に手渡した。 「どうも」 「ごっゆくり」 軽い応対を終え、釈然としない顔をするエックスを促し、与えられた部屋に向かった。 「はー、やれやれ」 小さなボストンバックを寝台に投げ、マンドリラーが溜め息をつく。 果物の入ったボウルが置かれた机が居間の窓際に。 その両端に配置される椅子に、どっかりと座り込んだ。 「――何をやってるんだ」 空色をした長袖の首元を緩めながら、玄関でそわそわする少年に声をかける。 「いや……良いのかなぁ、って」 エックスは躊躇しながらも、しかたなく部屋の奥へと足を進める。 「もう2時か……」 マンドリラーは、壁にかけられる時計の針に辟易した。 そして自分のシャツに手をかけると、突然、少年の前で脱ぎだす。 当然、ぎょっとするエックス。 454 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 14 24.29 ID EVsBXzyI0 酸欠したかのように口を開閉するのを尻目に、腰からベルトを引き抜く。 「疲れたなぁ、もう」 ジーンズのズボンを脱ぎ捨て、ピンクのショーツも引き下ろした。 下半身には何も纏わなくなった。 淡く生えるピンクの恥毛から、エックスは慌てて顔を抑える。 豊かな乳房を覆う下着も剥ぎ取り、一糸纏わぬ女性が居間で完成した。 「シャワー浴びてくる。――何やってんだ、さっきから」 「こ、こ、こっちのセリフです……!」 両目を手で覆い右往左往する少年。 マンドリラーは珍獣でも見たかのような顔をし、風呂場に向かった。 白い足が脱衣所を横切り、浴室のタイルを踏む。 シャワーのノズルを捻って、お湯の奔流を精練された身体に浴びせた。 蛇口から吹き出るシャワーが床を叩く音は、リビングにまで届く。 居間に突っ立つ青き少年は、今度は耳を押さえ、煩悩を制御するよう努めた。 「ありえない」 常識の無い女性に対する呟きを漏らし、彼女の帰還までテレビを観賞している事に決めた。 シャワーは、深夜のバラエティ番組の音で聞こえなくなる。 456 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 15 52.28 ID EVsBXzyI0 バナナを口にしながら、エックスは椅子に座り、机に肘を突いてくつろいだ。 湯浴みは意外に早く、数十分もしない内に全身に湯気を漂わせるマンドリラーが戻ってきた。 「予想はしてましたけど、ね」 嘆息するエックス。 マンドリラーは肢体にバスタオルこそ巻けど、衣服を着ないまま現れたのだ。 「何だ」 「いえ、なんでも」 疲れに目頭を押さえ、両手を挙げる。降参のようなポーズで出迎えた。 半裸の女は首を傾げながら、髪をもう一つのタオルで乾かす。 「お姉さん……」 急にトーンを落とし、真面目な顔をしたエックスの瞳が、まともにマンドリラーへと向けられた。 「――解ってるよ。私の事だろ」 巻かれたバスタオルを剥がし、髪と同じ色の乳首が載った乳房が零れる。 生まれたままの姿のままベッドに向かい、シーツを纏って寝転んだ。 「私は本をよく読むんだ。――意外かもしれないがな」 少しだけ頬を染め、恥ずかしそうに呟いた。 粗雑な性格と、非常識極まる行動からは、とても想像できない趣味だ。 458 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 17 48.65 ID EVsBXzyI0 「今の電子化されたのじゃなくて、紙媒体の本が好きだ」 ベッドに投げられたバッグから、大判の本を取り出す。 可愛い絵の載る表紙から察するに、絵本のようだった。 「私の力は大きすぎて、制圧や捕縛向けじゃない。ハンターの頃は、だいたい待機任務だったよ」 絵本をめくり、マンドリラーは苦笑する。 エックスは、彼女とあまり任務をこなしていなかった事を思い出した。 「それで、暇を持て余すのに読書をしてた」 絵本を閉じてバッグに戻す。 「イレギュラーが今回の事件に蜂起した時も、絵本なんか読んでたね」 桃色の長い髪をかき上げ、マンドリラーは過去への光景に目を細める。 エックスは事件という単語に、幻痛を胸の奥で感じた。 「――数日前にアルマージが、採掘場からかなり古びた本を持ってきた」 再び鞄をまさぐり、白い腕は本を掴み取る。 先ほどのそう古くない絵本とは違い、えらく年季の入った本がエックスの視界に現れる。 「内容は、現実にはありえない物でな。――まぁ、ファンタジーに分類される〝小説〟だと……思ってた」 時の流れに沿り、黄ばむ表紙を撫で上げる。 埃や虫ですら出そうな本を、思案顔で見つめるマンドリラー。 その彼女の言葉に、少年は違和感を覚えた。 461 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 20 52.04 ID EVsBXzyI0 「思ってた?」 「これは小説じゃなくて、日記……いや、調査記録なんだよ」 シーツを抱き寄せ、マンドリラーが視線を窓に移動する。 カーテンを引いてないガラスの戸からは、漆黒の空と、この街の煌びやかな生活光が見える。 「青いレプリロイドが世界を何度も救う……何かの伝説、もしくは誰かの妄想としか考えられないな」 自分の言葉に苦笑しながら、彼女はこの本の見解を述べた。 青いレプリロイド。 話の人物と同じ色であるエックスの顔は、怪訝なものだった。 「事実、そんな世界的な事件は聞いたことも無いし、本部のデータベースにも存在していなかったしな」 マンドリラーは事も無げに言って、話を一旦切る。 寝台の背もたれに寄り掛かり、両手を下腹部の辺りで組んだ。 「隊長は間違っていない」 再開した時には、マンドリラーの話は本の考察から離れ、内容が変わる。 「人間の汚い部分は良く知っている。本を読むだけにな」 またも、胸に痛みが走るエックス。 軍服を着込んだ少女の事を思い出した。 「レプリロイドだけの世界に、私は惹かれた」 「お姉さん……」 ――イレギュラー達の目標。 異端と化した同僚たちの顔が思い浮かび、自分を罵倒する。 462 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 23 54.64 ID EVsBXzyI0 俯くエックスは、泣き出しそうな顔をした。 膝に置かれ両手に力を込め、涙するのを必死に堪えた。 「安心しろ。敵ではない、そう言ったろ」 マンドリラーは少年に笑いかける。 その言葉で、エックスは幾分安堵した。ほっとした顔を床から上げる。 「私は騙されていた。――クワンガーにな」 笑みが消え、忌々しげな表情。 「採掘場。あそこで、人間と離別した形のレプリロイドの世界を〝建設〟する。――そう聞いていた」 「…………え?」 「オクトパルドが死んで、やっと隊長に〝久しぶりに〟会えた」 聞き覚えの無い話。 少年は困惑し、マンドリラーは話を続ける。 「世界中の人間を虐殺して作り上げる……私はそんな事は聞いていない」 彼女の怒りをたたえた双眸が、虚空を睨む。 合点がいく。確かに彼女は騙されていたのだろう。 エックスはマンドリラーの心情を考えると、居たたまれなくなった。 「それ……で」 「――問い詰めた。結果が、あのワン公がキレて、森で追いかけっこだ」 自嘲する。 結局、彼女の求めた答えは得られなかったのだろう。 寝転ぶ女の態度が、エックスをそう結論付けた。 463 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 25 35.44 ID EVsBXzyI0 「隊長は……隊長なんだろうか……」 ―――徐々に壊れている。 ライトの言葉が真実味を帯びてくる。 無意識に、隊長、とエックスは心の中で呟いていた。 「話を本に戻そう」 握られた本を揺らす。本当に埃が舞った。 「確かに、隊長の思惑と私のが食い違ったのが、一番の理由だが――」 思慮深げなマンドリラーの瞳が、一世代を超えていそうな本の表紙に移る。 「それを後押ししたのは、この本なんだ」 彼女はいったん躊躇い、そして言葉を吐く。 「これに書かれているのは、事実なんじゃないか……」 「……? どういう、ことでしょう?」 少年は首を傾げる。 「青いレプリロイドが世界を救う」 夢物語の一節を紡ぐ、マンドリラーのピンクの唇。 世界を救う――エックスには願ってもない事だ。 「最後のページだ」 マンドリラーが、触れば分解してしまいそうな本を放り投げる。 エックスは慌てて椅子から立ち上がり、放物線の先を受け取った。 464 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 28 02.19 ID EVsBXzyI0 彼女に従い、本の最終ページを開いた。 <調査対象DRN.001ロックマン> 「……馬鹿な」 頭をハンマーで殴打された感覚。 少年の口から漏れたのは、事実否定の声。 「お前が普通のレプリロイドでない事は、入隊時から薄々感じてはいた」 自分の名が書かれた本。 空想である筈の、青いレプリロイドが世界を救う物語。 ――自分は一体何者だろうか。 そう考えた所で答えは出ない。 音を立てて回る思考による頭痛だけが、少年に返ってきた。 「妙にハンター本部からの待遇がいい。何故か、隊長やクワンガーが固執する」 完成には程遠いパズルのピースが少しだけはまる。 「そして、特Aだったイレギュラーを三人屠った――その力」 ――その力は、自分が求めたものではない。 愛情を感じていた同僚を破壊し、救えた者は誰一人として居ない。 466 :Irregular s Elegy :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 23 30 51.11 ID EVsBXzyI0 「確信……とはいかないが、伝説のレプリロイドがお前であるとは思っている」 「僕は――」 「――ただの、下らん悪戯かもしれないがな」 マンドリラーの珍しい茶化したような物言い。 沈痛な顔が掻き消え、思わず鼻白むエックス。 「だが、本当にそうなのであれば、この混沌とした世界を救えるだろうな」 彼女は天井を仰ぎ見、何かに希望を見出していた。 「人間はそこまで好きじゃない……しかし、隊長の作戦は間違っている」 決意を宿した顔が、まともにエックスにぶつかる。 本を手にしたまま立つエックス。 その首が縦に振られた。 「私はそれを止める。それが〝部下〟であった私の使命だ」 片手を拳にし、マンドリラーは自分の力を誇示するように、天に力強く向ける。 「お前が伝説のレプリロイドじゃなくても良い」 屈強な態度とは反対に、とても優しげな笑みを浮かべるマンドリラー。 「間違いを正す……ハンターの初歩的な任務――どうする? 受けるか?」 姉のような存在。 差し伸べられた選択肢は、自分が何であるかなどの疑問を二の次にする。 マンドリラーの問いに、エックスは彼女に負けないぐらいの笑顔で応えた。 535 :Irregular s Elegy:佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 03 09 42.91 ID kIjG+1N10 与えらた一室。 寝台がある居間など、一般的には狭いイメージがあるが、この部屋はその例から漏れる。 ダンスでも踊れそうな広さを持つリビングが、窓から射し込む朝日に照らされる。 「うわぁー」 目覚めたエックスの最初の言葉は、時節の挨拶ではなく、部屋に対する驚愕だった。 気づくのが遅いが、裸になるマンドリラーや驚くべき事実などで、そこまで及ばなかったのだ。 「おはよう……」 「うわぁー!!」 驚愕の次は悲鳴。 理由は隣のベッドから抜け出てくる。 両腕を挙げ背筋を伸ばす裸の女が起床。豊かな乳房が風船の様に揺れた。 腕でシーツを煩わしそうに打ち払い、シミの無い白い肢体がエックスに挨拶する。 「お前は朝からうるさいな」 「――お姉さんが、朝からおかしいんですよ」 ぼりぼりと髪を掻きながら、不愉快げな表情をするマンドリラー。 エックスも気分を害する。 彼女は立ち上がると、その足で部屋の備え付け冷蔵庫に向かい、牛乳が入った瓶を取り出した。 536 :Irregular s Elegy:佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 03 12 22.39 ID kIjG+1N10 「これも料金の内だよな。――飲むか?」 「いえ」 片手で誘いを断る。 マンドリラーは肩を竦め、乳白色の液体を飲みながら椅子に座った。 「服着てくださいよ」 「何で?」 とても、昨夜に元気付けてくれたレプリロイドと、目の前の非常識の塊が同一人物とは思えない。 朝から痛む頭を振り、エックスはシーツを再び被ると、夢の世界へと旅立った。 「歩いては帰れないものな」 二度寝の終着点は、時計が12を指す昼時。 机に地図を広げ、思案顔をしたマンドリラーが最初に視界に入った。 さすがに服を着ており、黒いシャツに男物のジャケットを羽織っていた。 自分より様になる彼女の服装に、エックスの心情は軽い鬱となった。 「どうにかして足を探さなければ。当てはあるか?」 横に振られる少年の首。 逃走したヘリは何処へやら、どうしたものかとエックスも倣って悩やむ。 顎に手を当て、考え込むマンドリラー。 力強さも、知性も感じるその姿に、エックスは尊敬の意を再認識させられる。 537 :Irregular s Elegy:佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 03 16 26.11 ID kIjG+1N10 「参ったな。あまり公共の機関を使用したくない」 断続的に地図を指で叩きながら、口を開く彼女は本当に困っているようだ。 昨日の犬型が口にした、処刑部隊というのが気になるのだろう。 自分の危険よりも、大量の人が居る場所で戦いたくない、そんな思いを彼女の横顔から感じ取った。 唐突の来訪者を知らせる音。 部屋の扉が、穏やかにノックされた。 「はい? あ、僕が行きますね」 立ち上がろうとするマンドリラーを手で制し、エックスがベッドから降りて、玄関に向かう。 ニスを塗られた木で出来た、鮮やかな扉に魚眼は無い。 だが、敵が自分の存在を知らせる行動を取るだろうか。 「はーい」 エックスは自分の問いを否定し、とりわけ警戒もせずドアを開けた。 「こ、こんにちは」 入り口の向こうには、腰の低いレプリロイドが揉み手をしながら立つ。 自分の記憶に無く、エックスは訝しげな目で、前に立つ人物の身体を上から下まで眺める。 だが、ガスマスクのようなメットで彼の存在を思い出した。 538 :Irregular s Elegy:佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 03 20 25.85 ID kIjG+1N10 「――あ。パイロットさんか」 「そ、そうです……! パイロットさんです」 彼は、エックスが追われる身のマンドリラーと出会った際に、搭乗していたヘリの操縦士だった。 置いてきぼりにした、というのでバツが悪いのだろう。操縦士は顔を床に、チラチラとこちらを見てきた。 「どうかしたんですか?」 あの状況では仕方ない――エックスは特に怒りをぶつける積もりも無く、操縦士に疑問を投げた。 怒っていないと気づいたパイロットは、少年に聞こえるぐらい安堵の息をつく。 「いえ、その、エックス様はどうしてるのかなぁ、と逃げ出した手前……気になりまして」 その態度に微笑する少年に、操縦士はここを訪ねた理由を話し出す。 「そしたら、近くのホテルでエックス様のカードが使われてるって、本部から連絡が来たものですから……」 「なるほど。――どうぞ」 自分の居場所が知れた理由に合点がいったエックスは、扉を全開にし、他の話を聞くため部屋に入るよう招く。 操縦士は頭を下げて礼をし、居間へ進む。 「誰だそいつは」 彼を出迎えるもう一人のレプリロイド。 リンゴを齧るマンドリラーが、エックスに尋ねる。 「イ、イレギュラー!?」 彼女の姿を目にしたパイロットの悲鳴は、少年の説明よりも速い。 驚きに飛び上がりながら、腰から無骨な自動拳銃を引き抜いた。 隙無く銃口をマンドリラーの頭部に向ける流れは、腐っても彼がハンターの一人であるのが解った。 539 :Irregular s Elegy:佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 03 22 25.26 ID kIjG+1N10 「待って下さい! お姉さんは違うんです!」 自分のボディを射線に挟み、エックスは声を張り上げて抗議する。 青の装甲越しに銃を向けらている当のマンドリラーは、緊張感に欠けた欠伸をした。 「ち、違う? スパーク・マンドリラーは、イレギュラーに認定されて……」 エックスの言葉に、操縦士はあたふたと面白いように慌てる。 それに合わせて拳銃の銃口が、海を漂うクラゲのように揺れた。 「違うんです!!」 拳銃を叩き落し、エックスは必死の形相で彼の行動を阻害する。 結局二人のもみ合いは、説明せんと、マンドリラーが口を開くまで続けられた。 「そう、だったのですか……」 穏便に収まる場。 イレギュラーの説明を真に受けるのは、ハンターとしての力量を問われるが、この状況では歓迎すべき事だ。 古書からエックスの名が出たという所だけ省き、マンドリラーは操縦士に全てを打ち明けた。 「混乱させて、すまなかったな」 「いえ、こちらこそ銃なんか向けまして……」 お互いの非を詫びあう二人。それを胸を撫で下ろし、見つめるエックス。 541 :Irregular s Elegy:佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 03 24 58.47 ID kIjG+1N10 「君はヘリのパイロットらしいな。ここにはヘリで来たか?」 「勿論ですよ。一度他のところで給油してから来ました」 マンドリラーがリンゴを再び齧り、和解したパイロットに尋ねる。 彼は頷き、窓に向け指をさす。 黒い手袋に覆われた人差し指の先に、彼の回転翼機が見える訳ではないが、とりあえず二人は納得する。 「そりゃ良かった。生憎と、本部までの交通機関で悩んでいたんだ」 得心顔のマンドリラー。 用が無くなった地図をたたんで、ジャケットの内ポケットに入れる。 「あぁ、なるほど。お安い御用です。直ぐに、本部へお送りいたしますよ」 彼女の説明を受けたパイロットが、処刑部隊の事を加味し、本部への送迎を快く引き受けた。 お任せくださいと力強く頷くパイロットに、エックスとマンドリラーは顔を見合わせ笑う。 「なら、急ぎましょうか」 パン、と手を打ち合わせ、ヘリの操縦士はいそいそと部屋を後にしようとする。 「昼飯……どうするかな」 その背中で、マンドリラーは己の満たされない腹をさすりながら、ぼそっと呟いた。 それを聞きとがめたエックスが微笑し、彼女の肩を叩く。 544 :Irregular s Elegy:佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 03 30 18.32 ID kIjG+1N10 「何処かで買って、機内で食べましょうよ」 「ジャンクフードは嫌だからな」 エックスはますます笑みを広げた。 操縦士の腕が扉のノブにかかる。 廊下へと出るドアは押し開かれる前に――部屋へと吹き飛んだ。 蝶番がもぎ取られ、茶色の扉と一緒に宙へ投げ出されるパイロット。 マンドリラーが舌打ちし、エックスが姿勢を低くしながら右腕をバスターに変える。 「な、何だ……お前等……」 圧し掛かる扉をどけながら、ガスマスクのレプリロイドが呻く。 マスクの楕円形の視界に、蹴りを放った体勢の人影が入る。 人影は紫色をしていた。 その後ろに、対極な背丈を持つ二人。 「よぉ、こんな所に隠れてたのかぁ……。えぇ!? ――エックス!!」 「ヴァヴァ……!」 パープルカラーのレプリロイド――VAVAが残忍な笑みを浮かべて、部屋へと踏み出した。
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CS-07.jpg 性能スキルロケットバスター ビート!! パッシブスキル射程アップ 貫通エナジー バスターの達人 ハートビート 高性能ロケット 育成パッシブスキル解放素材スキル1 スキル2 スキル3 入手方法 特徴 性能 スキル ロケットバスター エックスバスターで、目標に攻撃力15.97%(lv1)のダメージを与える。チャージするとさらに威力が増加し、フルチャージでは10倍のダメージを与える。 エレクトリガー ダメ率アップ オールスルー ビート!! 敵をロックオンし、突撃攻撃を行うビートを召喚する。ビートは、10秒経過するか攻撃を5回行うと消滅する。 ダメ率アップ 延長要請 ビートロック パッシブスキル 射程アップ ビートの突撃攻撃の射程が25%アップ。 貫通エナジー ロケットバスターがフルチャージに達した時、貫通後のダメージが40%上昇。 バスターの達人 バスター系武器装備中、すべての攻撃によるダメージが20%アップ。 ハートビート ビートを召喚すると、一定時間自身がダメージ強化状態になり、与えるダメージが19.8%アップ。 高性能ロケット ロケットバスターがフルチャージに達した時、射程が15%アップし、ホーミング性能が追加される。 育成 パッシブスキル解放素材 スキル1 スキル2 スキル3 入手方法 ガチャ キャラボックスによる断片開放 特徴 ロックマン7以来25年ぶりとなる登場となったスーパーロックマン。 現在唯一3段ジャンプができるキャラ。 5凸するとロケットバスターは地形貫通+追尾性能という強スキルになる。大きビートコールは発動時に与えるダメージが増える。といった感じでフル強化してから本番のキャラである。 バスターの達人を持っているので高威力のバスターとビートのバフで相手に大ダメージを与えるのが基本の立ち回り方になる。 対戦 ビートコールで敵を倒すというのはあまり考えないほうがいいだろう、せいぜいPVPで敵のシールドを暴発させる程度のものだと考えておいてほしい。
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リンクチェック(りんくちぇっく) 概要 エクシリアに登場したお守り系の装飾品。 リンク不可?状態を防ぐ効果を持ち、下位にリンクチャームがある。 登場作品 + 目次 エクシリア 関連リンク関連品 ネタ エクシリア お守りの一種。リンク不可?状態を完全に防ぐ。 Lv36以上の装飾品屋で買える。 分類 お守り 備考 - 買値 5000 売値 1250 特殊効果 リンク不可?状態完全に防ぐ 装備者 全員 入手方法 店 装飾品屋:Lv.36以上~ ▲ 関連リンク 関連品 リンクチャーム ▲ ネタ ▲